私たちが日常的に利用しているユニクロが、今まさに大きな変革の時を迎えています。運営元のファーストリテイリングは、国内売上高におけるネット販売の割合を、早期に3割まで引き上げるという野心的な目標を掲げました。2019年8月期の国内ユニクロにおけるネット売上高は、前の期と比較して32%増の832億円に達しています。現在、その比率は9.5%まで上昇していますが、柳井正会長兼社長が描く理想の姿に到達するためには、さらなる進化が求められているのです。
2019年12月27日現在の状況を鑑みると、この目標達成に向けたデジタル分野への投資は非常に積極的です。SNS上でも「店舗に行かなくても自分にぴったりのサイズが見つかるのは助かる」といった期待の声が寄せられています。特に注目すべきは、スマートフォンアプリを活用した採寸機能や、AI(人工知能)によるスタイリング提案の導入です。AIとは、コンピューターが人間のように学習や判断を行う技術のことで、個人の好みに合わせた最適な一着を導き出す役割を担います。
利便性の向上は、単なる操作性の改善に留まりません。ネット限定で展開される大きなサイズのラインナップや、自分専用のスーツやシャツを仕立てる「オーダー注文」の拡充が、消費者の心を掴んでいます。ファーストリテイリングの日下正信グループ執行役員によれば、アプリを経由したネット売上高は、年平均でなんと80%も増加しているそうです。この驚異的な成長率は、デジタルとファッションの融合が、現代のライフスタイルに深く浸透している証左と言えるでしょう。
編集者としての視点から見れば、ユニクロの強みは「リアル店舗」と「デジタル」の高度な融合にあります。店舗とネットの在庫を一元管理することで、欲しい商品がどこにもないという「欠品」のストレスを解消しようとする姿勢は、顧客満足度を劇的に高めるはずです。単に安くて良い物を作るフェーズから、テクノロジーの力で「顧客の不便を徹底的に排除する」フェーズへ移行したユニクロの快進撃は、今後も私たちの買い物の常識を塗り替えていくに違いありません。
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