米中合意への期待が追い風!豪ドルが5カ月ぶり高値を記録した背景と今後の展望

2019年12月27日の外国為替市場において、オーストラリア(豪)ドルが対円で力強い上昇を見せました。この日の動きによって、チャートは7月上旬以来となる約5カ月ぶりの高水準にまで到達しています。年の瀬に訪れたこの活発な値動きは、多くの投資家にとって驚きとともに好意的な注目を集める結果となりました。

今回の豪ドル買いを牽引した最大の要因は、米中貿易協議の進展に対する根強い期待感にあります。世界経済の二大巨頭が歩み寄りを見せることで、アメリカの株式市場が最高値を更新し、投資家の間で「リスクオン(投資のリスクを取る姿勢)」が急速に広がりました。このポジティブなムードが、高金利通貨や資源国通貨への資金流入を後押ししたのです。

SNS上では「豪ドルがようやく息を吹き返した」「お年玉相場になるかもしれない」といった期待の声が相次いでいます。また、豪州にとって最大の輸出先である中国の経済が、貿易摩擦の緩和によって好転するとの思惑も広がりました。中国経済と連動しやすい豪ドルは、まさに世界経済の回復を象徴するバロメーターとしての役割を果たしているといえるでしょう。

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金融緩和の影と専門家が危惧する上値の重さ

しかし、手放しでの楽観視は禁物だというのが市場の冷静な見方です。豪州中央銀行(RBA)は、国内の物価上昇率が鈍いことを背景に、現在も金融緩和の姿勢を崩していません。金融緩和とは、金利を下げて市場にお金を流通させ、景気を刺激する政策を指します。一般的に金利が下がると、その国の通貨の魅力は相対的に低下するため、上昇を抑える要因となります。

2020年の年明け早々に米中が合意文書の署名に至れば、さらなる上昇の可能性は十分にあるでしょう。一方で、外為どっとコム総合研究所の神田卓也氏は、RBAによる追加利下げ観測が相場の重荷になる可能性を指摘しています。せっかくの追い風も、国内の金利低下というブレーキによって相殺されてしまうリスクを孕んでいるのです。

編集者の視点から申し上げれば、今回の豪ドル高は「外的な期待」と「内的な課題」が複雑に絡み合った局面だと感じます。世界情勢の好転は追い風ですが、豪州経済自体の力強さが伴わなければ、一時的な反発で終わる懸念も拭えません。2019年12月28日現在の状況を鑑みると、米中関係の動向を注視しつつ、慎重にトレンドを見極める必要がありそうです。

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