中国の交通インフラを塗り替えた配車サービスの巨人が、ついに日本の「食」の現場へと進出します。世界最大級のプラットフォームを運営する滴滴出行(ディディチューシン)が、2020年から日本国内でスマートフォンアプリを活用した食事宅配事業を開始することを決定しました。
この新サービスは、ソフトバンクとの共同出資により設立された「DiDiモビリティジャパン」が運営を担います。気になるサービス開始時期は2020年2月を予定しており、まずは食文化の都である大阪市からスタートを切る見通しです。その後は、順次全国の主要都市へとネットワークを広げていく計画となっています。
事業名称は「DiDi Food(仮称)」とされ、近年急増している共働き世帯や単身者のニーズを的確に捉えることが期待されています。SNS上では「タクシー配車のアプリが便利だったので、デリバリーも期待できる」「大阪から始まるのが面白い」といったポジティブな反響が広がっており、市場の期待値は非常に高いと言えるでしょう。
AIが導く最適なマッチングと配達員の安心を守る補償制度
DiDiの最大の武器は、タクシー配車で培われた高度な人工知能(AI)技術です。AIとは「コンピュータに人間のような学習や判断を行わせる技術」を指し、今回は注文者と飲食店、そして配達員を最も効率的なルートで結びつける「マッチング」にそのノウハウが投入されます。
配達の担い手となるのは、自転車やバイクを所有する一般の個人の方々です。自分の好きな時間に働ける「ギグワーク」というスタイルを採用しており、自由な働き方を求める層に支持されるでしょう。先行する米ウーバーテクノロジーズに対抗すべく、DiDiは配達員への手厚いサポートを打ち出しています。
具体的には、配達中の事故による対人・対物賠償はもちろん、配達員自身の怪我に対する医療費や入院費もカバーする補償制度を導入する方針です。私は、プラットフォーム側が働く人の安全を第一に考える姿勢こそが、サービス品質の向上に直結すると確信しており、この戦略は非常に賢明であると評価しています。
2019年12月20日に発表されたこのニュースは、既存の出前市場に激震を走らせました。IT大手の参入により、私たちはより便利で安心な食生活を享受できる時代へと足を踏み出そうとしています。配送の効率化と安全性の両立が、今後のデリバリー業界のスタンダードになっていくに違いありません。
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