【2019年自動車市場】国内の新車販売台数が3年ぶり減少!好調トヨタ・レクサスと苦戦日産の明暗が分かれた理由とは

日本の自動車市場に大きな地殻変動が起きています。2020年01月06日、日本自動車販売協会連合会などが発表した最新データによると、2019年01月01日から12月31日までの国内新車販売台数は、前の年と比べて1.5%減の519万5216台にとどまりました。実に3年ぶりに前年実績を下回る結果となり、業界内には緊張感が走っています。インターネット上でも「やはり増税のダメージが大きいのでは」「車離れが加速している」といった、今後の市場を不安視する声が数多く寄せられている状況です。

今回の減速には複数の要因が絡み合っています。秋口に日本列島を襲った大型台風などの自然災害によって店舗への客足が遠のいたほか、10月に実施された消費税率の引き上げが消費者の購買意欲に冷や水を浴びせました。さらに、自動車メーカー各社がそれぞれ抱えた固有の事情も、このマイナス結果に拍車をかけています。業界全体の冷え込みを懸念するSNSの書き込みが目立つ一方で、今回のデータはメーカーごとの「勝ち組」と「負け組」のコントラストを浮き彫りにしました。

その明暗を分けた大きな要因が、各メーカーのブランド力と経営の安定性です。まず、排気量660ccを超える通常の「登録車」は1.9%減の328万4870台、日本独自の規格である「軽自動車」も0.7%減の191万346台と、どちらの市場も縮小を余儀なくされました。こうした逆風が吹き荒れる厳しい環境下において、圧倒的な強さを見せつけたのがトヨタ自動車です。同社は2.6%増と堅実に数字を伸ばし、王者の風格を漂わせています。

特に驚異的な躍進を遂げたのが、トヨタが展開する高級車ブランドの「レクサス」でしょう。前年比13.2%増という驚異的なプラスを記録し、富裕層を中心とした根強い需要を証明しました。ダイハツ工業も1.9%増と健闘しており、魅力的な新型車をタイムリーに投入できた企業が打撃を最小限に抑えている印象を受けます。景気の不透明感が増す時ほど、消費者は信頼できるブランドや、所有欲を満たしてくれる価値ある車に資金を集中させる傾向があるのかもしれません。

一方で、激震に見舞われたのが日産自動車です。カルロス・ゴーン元会長を巡る一連の経営混乱がブランドイメージに影を落とし、登録車の売れ行きが大きく伸び悩みました。結果として全体で7.9%減と大きく後退しています。ネット上では「技術の日産を応援したいけれど、今の体制では買い控えたい」というファンの切実な意見も散見されました。やはり企業のトップ交代劇や組織の動揺は、ユーザーの購買心理に直結してしまうのだと痛感させられます。

また、ホンダも3.4%減と苦い1年を過ごしました。看板車種である「フィット」の全面改良が部品トラブルによって延期され、人気の軽自動車「N-WGN」も生産見合わせに追い込まれたことが原因です。マツダが7.8%減、スバルが11.6%減と他社も軒並み苦戦を強いられました。メーカー側の供給体制の不備は、そのまま他社への顧客流出に繋がります。車という高額な買い物だからこそ、品質への信頼性と計画通りの販売戦略が何よりも重要になるはずです。

私は、この減速を単なる一時的な不況と捉えるべきではないと考えます。カーシェアリングの普及といった構造変化に加え、メーカーの不祥事やトラブルが命取りになる時代が到来しているのです。しかし、2020年は各社から主力となる量販車の市場投入が目白押しとなっています。最新技術を搭載した魅力的な新型車たちが、消費税増税の逆風を吹き飛ばし、どれだけ市場の活気を取り戻せるか注目しましょう。日本の基幹産業である自動車市場の底力に期待が高まります。

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