全国のカレーファンから絶大な支持を集める「カレーハウスCoCo壱番屋」。その運営元である壱番屋が、2019年12月25日に発表した最新の業績予想において、驚きの「上方修正」を打ち出しました。2020年2月期の連結純利益は、当初の予想を大きく上回り、前期比で16%も増加する32億円に達する見込みです。
今回の好調を支えた最大の要因は、国内店舗における戦略的な価格改定にあります。一般的に飲食店にとって「値上げ」は客離れを招く諸刃の剣とされますが、同社は2019年3月に実施した価格の見直しを見事に収益アップへと繋げました。まさにブランド力が試された結果といえるでしょう。
客単価アップが導く勝利の方程式
具体的な数字を紐解くと、2019年3月から11月までの期間において、既存店の売上高は前年同期比で0.6%の増加を記録しました。特筆すべきは、客数が1.5%減少した一方で、客単価が2.1%も上昇した点です。これは、お客様が多少の価格上昇を受け入れつつも、依然として「ココイチの味」を選び続けている証拠に他なりません。
担当者が「想定以上の伸びである」と舌を巻くほど、この客単価の向上は収益を力強く押し上げました。私個人としても、トッピングの組み合わせで自分だけの一皿を楽しめるココイチのスタイルは、代替不可能な価値を提供していると感じます。単なる空腹を満たす手段ではなく、体験にお金を払うファン層の厚さが今回の勝因ではないでしょうか。
コスト管理と海外市場の課題
経営を圧迫しがちな「人件費」についても、徹底した管理が光ります。現在、飲食業界は深刻な人手不足に直面しており、アルバイト代などのコスト上昇は避けられない課題です。しかし、壱番屋ではこのコスト増を当初の想定内に収めることに成功しており、結果として営業利益を51億円へと上方修正する原動力となりました。
一方で、今後の課題として浮上しているのが海外展開の動向です。2019年12月26日時点の状況を鑑みると、大規模な抗議デモが続く香港での売り上げ低迷や、中国市場での伸び悩みが見受けられます。国内での盤石な経営基盤があるからこそ、こうしたグローバルなリスクにどう立ち向かっていくのか、今後の戦略からも目が離せません。
ネット上では「値上げしてもトッピングはやめられない」「これだけ利益が出るのは納得のクオリティ」といった、ブランドへの信頼を寄せる声が目立っています。国内での強さを武器に、さらなる飛躍を目指す同社の動向は、2020年に向けてますます注目を集めることになるでしょう。
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