アップサイクルとは?KUONなど日本の伝統の技が紡ぐ最先端のサステナブルファッション最新トレンド

世界が注目する日本のファッションブランド「KUON」をご存じでしょうか。2020年01月19日現在、ニューヨークの有名百貨店でも取り扱われ、2018年には東京ファッションアワードを受賞するなど、世界へ羽ばたく最先端の存在として脚光を浴びています。彼らが掲げるのは、古布に新たな命を吹き込む服作りです。代表を務める藤原新氏は、古いものを単に再利用するリサイクルではなく、デザインやアイデアによって元の製品よりも価値を高める「アップサイクル」であると熱く語ります。

その中心となる素材が、東北地方に伝わる伝統技術「裂織(さきおり)」です。これは使い古した布を細かく裂き、それを横糸として別の縦糸と織り合わせる織物のことで、綿が貴重だった江戸時代の北国の知恵から生まれました。SNSでも「ものを大切にする心が美しい服に変わるなんて素敵」「偶然が生み出す独特の柄に惹かれる」といった感動の声が数多く寄せられています。多様な布が織りなす不均一な表情は、まさに伝統が生んだ世界に一つだけの芸術作品といえるでしょう。

このように歴史ある技術に若者の感性を掛け合わせることで、化学反応が起き、最先端のストリートでも愛される衣服へと昇華しています。かつての生活の知恵が、現代のデザイナーたちの手によって持続可能なモードへと生まれ変わる姿には、日本のものづくりの底力を感じずにはいられません。古き良きものを切り捨てるのではなく、現代のライフスタイルに馴染む形でアップデートしていく姿勢こそ、私たちが今見習うべき本当のスマートさではないでしょうか。

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伝統工芸の「美」を未来へつなぐ新たな挑戦

京都の丹後地方でも、手織りのネクタイを手掛ける「クスカ」が、裂織を用いた革新的なシューズを開発し話題を呼んでいます。耐久性を補うために縦糸をポリエステルで強化するなど、実用性へのこだわりも一級品です。機械織りにはない手織りならではの「不均一な美しさ」が宿る一足は、その深みのある「丹後ブルー」の色彩も相まって、海外からわざわざ買い求めるファンが訪れるほどの人気を博しています。

さらに、京都を代表する西陣織や京友禅の世界でも、これまで廃棄されていた道具をインテリアに再生する試みが始まっています。西陣織の織り機をコントロールするための心臓部であった、穴の開いた特殊な段ボール「紋紙(もんがみ)」や、職人が手彫りした京友禅の「型紙」。これらはデジタル化や経年劣化によって役割を終えたものですが、現在は美しく輝くLEDあんどんとして第二の人生を歩んでいます。

あんどんの隙間から漏れ出す優しい光は、かつての人々の暮らしや、おばあちゃんが着ていた着物の記憶を呼び起こしてくれます。高村光太郎が遺した「いったんこの世にあらわれた美は決してほろびない」という言葉の通り、形を変えても日本の美意識は死にません。ただ資源を循環させるだけでなく、新たな付加価値を与えてより美しく輝かせることこそが、私たちが誇るべき日本の伝統の未来図なのです。

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