米年末商戦の明暗!百貨店や衣料チェーンが苦戦する一方で勝ち組コストコが躍進した理由とは?

2019年の年末商戦は、アメリカ経済の堅調な波に乗れなかった大手小売りチェーンにとって、厳しい現実を突きつける結果となりました。消費支出自体は底堅く推移しているものの、顧客の奪い合いが激化しています。その影響を大きく受けたのが、かつて時代を牽引した大手百貨店や衣料専門チェーンです。消費者の好みの変化に対応しきれず、いわゆる「負け組業態」と呼ばれるブランドからの顧客離れが一段と加速している印象を受けます。

具体的な数字を見ると、老舗百貨店のJ.C.ペニーが前年同期比で7.5%減、同業のコールズも0.2%減と、年末の売上高を落としました。さらに、女性用下着の有名ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」を傘下に持つLブランズも3%の減少を記録しています。コールズは売れ行きが伸び悩んだ原因として、女性向け衣料品の不振を挙げました。女性のファッションに対するニーズが、従来の枠組みから大きく変化している証拠と言えるでしょう。

これに先立ち、業界最大手であるメーシーズも2カ月間の既存店売上高が前年同期比で0.6%減少したと発表しました。既存店売上高とは、開店から1年以上が経過した店舗の売上を比較する指標で、ビジネスの本質的な勢いを測るために重視されます。この苦戦を受け、同社は29店舗の追加閉鎖と70人の人員削減という痛烈なリストラ策に踏み切りました。外国人観光客の減少や、暖冬による厚手の冬物衣料の売れ行き不振が響いた形です。

このニュースに対し、SNS上では「時代に合わせたオンライン対応やブランドの刷新が遅れた結果だ」という厳しい指摘が相次いでいます。お気に入りのブランドが縮小していく様子を悲しむ声がある一方で、「今の時代、わざわざ百貨店に足を運ぶ理由が薄れている」といった、消費者の冷徹でリアルな目線も目立ちました。衣服の買い方やトレンドの移り変わりは、私たちが想像する以上のスピードで進んでいることが分かります。

しかし、すべての企業が苦しんでいるわけではありません。会員制卸売り大手のコストコ・ホールセールは、12月と1月の第1週を合わせた5週間で、既存店売上高が前年同期比9%増という驚異的な数字を叩き出しました。いわゆる「勝ち組」としての強さを遺憾なく発揮しています。安さだけでなく、買い物そのものを楽しむ体験価値を消費者に提供できているかどうかが、今回の明暗を分ける決定的な要素となったのではないでしょうか。

今回の結果を振り返ると、小売業界における二極化はもはや避けられない潮流だと確信させられます。ただ単に商品を並べるだけの古いビジネスモデルは、どれだけ景気が良くても淘汰される運命にあるのです。消費者が真に求める価値をいち早く見抜き、柔軟に変化し続ける企業だけが生き残れる時代が到来しています。日本国内の小売業にとっても、このアメリカの現状は決して他人事ではない教訓を含んでいるはずです。

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