株式投資を進める上で、市場のエネルギーを測る重要なシグナルとなるのが「信用残高」です。2020年1月21日、東京証券取引所は、規制銘柄や日々公表銘柄、監理銘柄といった注目の集まる株式における、2020年1月17日時点での信用取引データを公開しました。今回は、投資家の関心が特に高い銘柄をピックアップし、市場の動向を読み解いていきましょう。
まず、今回トップクラスの注目度となったのが日本通信です。売残が1491万9000株(前日比46万2000株増)、買残が2952万9000株(前日比24万3000株増)となり、双方ともに大きく膨らむ結果となりました。SNS上でも「日本通信の買い圧力が凄まじい」「今後の株価のボラティリティに警戒したい」といった声が上がっており、個人投資家の間で熱い視線が注がれていることが伺えます。
ここで専門用語について分かりやすく解説します。「信用残高」とは、証券会社からお金や株を借りて売買する「信用取引」のうち、まだ決済されずに残っている注文の株数のことです。株価の上昇を期待して買った「買残」と、値下がりを見込んで売った「売残」の2種類が存在します。これらは将来必ず買い戻しや売り決済が行われるため、今後の株価を動かす未来の需給要因として非常に重要視されています。
レオパレスやコロプラの動向と今後の展望
経営再建などのニュースで揺れるレオパレスについては、売残が7125株、買残が9065株となり、それぞれ前日比で減少する動きを見せました。また、ゲームセクターで注目されるコロプラは、売残が4666株、買残が5038株という高水準を維持しながらも、ともに減少傾向となっています。市場では過度な投機熱が一度落ち着き、ポジションを整理する動きが出ていると考えられます。
こうした規制や監理の対象となっている銘柄は、一般的な銘柄に比べて値動きが非常に激しくなる傾向があります。「日々公表銘柄」とは、信用取引の利用が過度に行き過ぎていると判断され、取引実態を毎日公表して投資家に注意を促している銘柄のことです。こうした銘柄はハイリスク・ハイリターンな取引になりやすいため、信用残高の増減を丁寧にチェックすることが生き残るための鍵となるでしょう。
今回のデータを見ると、日本通信のように思惑が交錯してエネルギーを溜めている銘柄がある一方で、過熱感が和らいでいる銘柄もあり、二極化が進んでいる印象を受けます。個人的な見解としては、買残が多すぎる銘柄は将来の「売り圧力」になり得るため、飛び乗りでの買いはリスクが高いと感じます。SNSでの盛り上がりに流されることなく、こうした客観的な数値データを基に冷静な投資判断を下すことが、今の相場では何よりも大切です。
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