インターネットショッピングの巨大なインフラである「楽天市場」が、今まさに大きな岐路に立たされています。2020年01月22日、楽天市場の出店者たちで構成される任意団体「楽天ユニオン」が、公正取引委員会に対して調査を求める約4000筆の署名を提出しました。この動きは、EC業界のみならず多くのネットユーザーの間でも瞬く間に拡散され、大きな注目を集めている真っ最中なのです。
問題の焦点となっているのは、楽天側が打ち出した一律での「送料無料ライン」の導入計画に他なりません。これは一つの店舗で3980円以上買い物をした場合に、ユーザー側の送料をタダにするという仕組みです。一見すると私たち消費者にとっては嬉しい恩恵のように思えますが、実はその舞台裏では、これまで物流を支えてきた店舗側に非常に重い負担がのしかかる構造が隠されています。
送料無料の裏に隠された「優越的地位の乱用」とは?
今回の署名提出において、楽天ユニオン側は独占禁止法が禁じる「優越的地位の乱用」に該当すると強く主張しています。この専門用語は、取引において圧倒的に強い立場にある企業が、立場の弱いパートナーに対して不当に不利益を強いる行為を指す言葉です。約4万9500店舗がひしめく楽天市場において、プラットフォーマーである楽天の決定は絶対的であり、出店者は従わざるを得ないという構図が背景にあります。
さらに今回の署名では、決済システムである「楽天ペイ」の強制利用による手数料負担の増加や、軽微な規約違反に対する過度な罰金制度についても合わせて調査を求めています。一方的なルール変更が繰り返される現状に対し、店舗側からは「これ以上は容認できない」という悲痛な叫びが上がっているのです。利便性を追求するあまり、パートナーである出店者を置き去りにする姿勢には疑問を抱かざるを得ません。
SNSで渦巻く賛否両論と、消費者が本当に被るデメリット
このニュースが報じられると、SNS上でも多種多様な意見が飛び交うお祭り騒ぎとなりました。消費者目線からは「買い物がしやすくなるから大歓迎」という歓迎の声が聞かれる一方で、「お店が潰れたら元も子もない」「結局お気に入りのショップが楽天市場から退店してしまいそうで怖い」といった、持続可能性を心配する声も数多く見受けられます。
楽天側は2020年03月18日からの実施に向けて、出店者の理解を得る努力を続けるとコメントしていますが、溝は深まるばかりでしょう。店舗側は「利益を残すためには、送料分をあらかじめ商品の価格に上乗せせざるを得ない」と漏らしています。つまり、表面上は無料に見えても、実質的な値上げとなり、最終的には利用者が損を被るという皮肉な結果を招きかねないのが、この問題の本質なのです。
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