スマホで米国株が手軽に買える!フィンテックの進化を支える黒子企業「ドライブウェルス」と「ガリレオ」の革新性とは

スマートフォンをほんの数回タップするだけで、地球のどこからでも米国の有名企業の株を購入できる時代が到来しています。アップルやアマゾンといった巨大IT企業の株式が、お小遣いほどの少額から手軽に投資できるサービスが今、世界中で急増しているのです。こうした便利な仕組みの背景には、一般の利用者が普段は目にすることのない「黒子」として活躍するフィンテック企業の存在があります。

その代表格が、2012年に設立された米国ニュージャージー州の証券ブローカーである「ドライブウェルス」です。最高経営責任者のロバート・コートライト氏は、従来の証券会社が最先端のテクノロジーへの投資を怠っている現状に強い問題意識を抱いていました。同社は全社員の約半数をエンジニアで構成し、革新的なシステムの開発に注力してきたのです。

彼らが目指したのは、指で3回画面をなぞるだけで取引が完了する圧倒的な利便性でした。規制当局と粘り強い交渉を重ねながら、1株未満の単位で米国株や上場投資信託を購入できる、独自のクラウド基盤のシステムを作り上げたのです。SNSでは「少額から米国株が買えるのは本当にありがたい」「投資のハードルが完全に下がった」と、その手軽さを絶賛する声が多く見られます。

この画期的なシステムと各国の金融機関を結びつけているのが、「API」と呼ばれるデータ連携の仕組みです。APIとは、異なるソフトウェアやシステム同士が情報を共有し、互いに機能を利用し合うための接続口を指します。金融機関はこのAPIを利用することで、自社で複雑なシステムをゼロから構築することなく、ドライブウェルスの高度な取引機能を自社のサービスに組み込めます。

現在、このAPIを通じて同社と提携する企業は、世界中で50社を超えました。日本国内ではSBIホールディングスが出資を決めているほか、英国の次世代型デジタル銀行である「レボリュート」や、ナイジェリアの「チャカ」といった新興証券会社がその仕組みを導入しています。このように、優れたインフラを持つ黒子企業の存在が、世界的な金融サービスの地域格差を埋める役割を果たしていると言えるでしょう。

さらに決済の分野でも、同様に「縁の下の力持ち」として台頭している企業が存在します。それが、米国ユタ州に拠点を置く決済プラットフォームの「ガリレオ」です。同社は米国の有力なデジタル銀行である「チャム」や、国際送金を手がける英国の「トランスファーワイズ」といった、主要なフィンテック企業と幅広く提携を結んでいます。

ガリレオの強みは、銀行のデビットカード機能や主要なクレジットカードの決済ネットワークと最初から連携している点にあります。これを利用するフィンテック企業は、個別にクレジットカード会社などと面倒な契約交渉を行う手間を大幅に省くことが可能です。その結果、自前のインフラがなくても、顧客に対して迅速に決済や送金のサービスを提供できるようになります。

こうした利便性と将来性が高く評価され、ガリレオは2019年10月に7700万ドル(約85億円)という巨額の資金調達に成功しました。これは、同社の提供する価値が市場からどれほど強く求められているかを証明しています。利便性の高いインフラを迅速に提供できる企業こそが、これからのデジタル金融の命運を握るのだと確信させられます。

現在のフィンテック業界は、まさに数多くの企業が激しく競い合う群雄割拠の時代を迎えています。調査会社CBインサイツのデータによると、企業価値が10億ドル(約1000億円)を超える、いわゆる「ユニコーン」と呼ばれる未上場の有力新興企業はすでに60社を突破しました。この激しい競争を勝ち抜くためには、自社ですべてを抱え込まず、優秀な黒子企業と手を組むことが必須の戦略です。

最先端の技術を持つ外部の力を賢く活用できるかどうかが、これからの金融サービスの成否を分けるでしょう。私たちはスマートフォンの画面を通じて、その進化の恩恵をダイレクトに受け取っています。今後もドライブウェルスやガリレオのような、業界を裏で支えるイノベーターたちの動向から目が離せません。

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