2020年が幕を開け、東京をはじめとする首都圏の美術館では、見逃せない注目の展覧会が目白押しとなっています。アートファンはもちろん、普段あまり美術館に足を運ばない方でも心奪われるような、魅力あふれる展示が勢揃いしました。今回は、現在開催中およびこれから開幕する、特におすすめしたい6つの美術展を厳選してご紹介いたします。
SNS上でも「この冬は観たい展示が多すぎて時間が足りない!」「美しい作品に癒やされたい」といった期待の声が続々と上がっており、大きな盛り上がりを見せています。静寂な北欧の絵画から、エネルギー溢れる前衛美術、そして歴史を紡ぐ東洋のやきものまで、あなたの感性を刺激する素晴らしい芸術の世界へ一緒に出掛けてみませんか。
静寂に包まれる北欧の美と、魂を揺さぶる前衛アート
まず注目したいのが、上野の東京都美術館で2020年3月26日まで開催されている「ハマスホイとデンマーク絵画」です。19世紀から20世紀に活躍したデンマークの画家たちの作品が、なんと約10年ぶりに来日しました。なかでもヴィルヘルム・ハマスホイが描く、彩度(色鮮やかさの度合い)を抑えた独自の室内画は、北欧の厳しくも美しい気候を感じさせます。
SNSでは「静けさの中に引き込まれるような独特の空気感に魅了された」と、その世界観にどっぷり浸る人が続出している展覧会です。彼の作品約40点を含むデンマーク絵画の数々は、せわしない日常を忘れさせてくれるでしょう。月曜日(2020年2月24日、2020年3月23日は開館、2020年2月25日は休館)が休館で、一般の入場料は1600円です。
続いて、東京オペラシティアートギャラリーで2020年3月22日まで開催中の「白髪一雄」展も見逃せません。彼は戦後の前衛美術を牽引した「具体美術協会」の主要メンバーであり、なんと足で絵の具を操って描く「フット・ペインティング」という斬新な手法を生み出したことで世界的に有名です。床に広げたキャンバスに命を吹き込むような、激しい筆致が特徴となっています。
本展では、ダイナミックな抽象画や木材を使った立体作品など、約130点が一堂に会しており、彼の圧倒的なエネルギーを体感できます。ネット上でも「画面から飛び出してきそうな迫力に圧倒された!」と、興奮を隠せない鑑賞者の声が目立ちました。月曜日(祝日は開館し翌日休館)と2020年2月9日が休館で、一般料金は1200円で楽しめます。
歴史が薫る至高の中国磁器と、幕末・明治を彩る親子の絵師
東京の二子玉川にある静嘉堂文庫美術館では、2020年3月15日まで「磁州窯と宋のやきもの」が開催されています。ここでは世界に数点しか存在しない最高峰の茶碗である、国宝「曜変天目(ようへんてんもく)」をはじめとした、中国の宋代に作られた美しい磁器が紹介されているのです。曜変天目とは、器の内側にまるで宇宙のような星状の紋様が浮かび上がる奇跡のやきものを指します。
また、河北省の磁州窯(じしゅうよう)で焼かれた、鉄絵(鉄を含む絵の具で文様を描く技法)によるのびやかなデザインも大きな見どころです。筆者は、何百年も前に作られたとは思えないモダンな美しさに、当時の職人の高い技術とセンスを感じずにはいられません。月曜日(2020年2月24日は休館、2020年2月25日は開館)が休館で、一般1000円で堪能できます。
少し足を延ばして、群馬県の高崎市タワー美術館では、2020年1月25日から2020年3月22日まで「暁斎×暁翠」展が幕を開けます。こちらは、幕末から明治維新という激動の時代を駆け抜けた天才浮世絵師・河鍋暁斎と、その才能を受け継いだ娘の暁翠の二人展です。親子が描いた生き生きとした風景画や風俗画を通して、当時の自由で活気ある空気感を存分に味わえるでしょう。
伝統にとらわれないダイナミックな構図や、ユーモアあふれるタッチは、現代の私たちが見ても新鮮な驚きを与えてくれます。親子の絆と、時代を超えて響き合う芸術の魂をぜひ現地で確かめてみてください。月曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)がお休みで、一般観覧料はワンコインの500円と大変お得になっています。
写真と絵画の融合、そして砂漠が紡ぐ壮大なシルクロードの旅
神奈川県の茅ヶ崎市美術館では、2020年2月11日まで「城田圭介―写真はもとより PAINT,SEEING PHOTOS―」が行われています。城田氏は、私たちが日常で見かけるありふれた風景の写真の上に油彩を重ねることで、どこか不思議で異質な空間を作り出す気鋭のアーティストです。現実の記録である写真と、虚構を描き出す絵画が見事に融合しています。
この独自の表現スタイルには、「見慣れた景色のはずなのに、まるでパラレルワールドに迷い込んだような感覚になる」と、SNSでもその不思議な魅力にハマる人が続出しました。絵画を見るということの本質を問い直すような、深い体験ができるはずです。月曜日が休館日となっており、一般500円で観覧可能ですので、お散歩がてら立ち寄ってみるのもおすすめです。
最後にご紹介するのは、埼玉県の川越市立美術館で2020年1月25日から2020年3月15日まで開催される「平山郁夫展 シルクロードとガンダーラ美術」です。日本画の巨匠である平山氏は、1960年代から約40年もの歳月をかけてシルクロードの地を取材し、壮大な旅の情景を描き続けました。本展では、彼の情熱が込められた珠玉のシルクロード絵画が並びます。
砂漠をゆくラクダの群れや、悠久の歴史を物語る遺跡の姿は、見る者をはるか彼方の異国への旅へと誘ってくれるでしょう。筆者としては、彼の描くどこか哀愁を帯びた、しかし温かみのある青や金の色彩をぜひ間近で味わっていただきたいと感じます。月曜日(2020年2月24日は開館し、2020年2月25日は休館)が休みで、一般料金は600円です。
コメント