2019年7月8日、愛媛県警がタクシーから現金を盗んだとして、ある女子大学生を逮捕しました。しかしその後に事件は急展開を迎え、全くの別人が浮上することとなります。捜査関係者への取材により、県警が別の若い女を窃盗容疑で書類送検していたことが、2020年1月25日までに明らかになりました。驚くべきことに、この女は誤認逮捕された女子大学生と同じアパートの住民だったのです。
事件の始まりは2019年1月9日のことでした。松山市内の路上で、タクシーから現金およそ5万4千円などが盗まれる事件が発生します。松山東署は、車内のドライブレコーダーに映っていた人物が女子大学生に酷似しているという理由だけで、彼女を逮捕してしまいました。その後、わずか2日後に釈放されたものの、この間に彼女が受けた精神的苦痛は計り知れません。
客観性を欠いた捜査と「自白強要」の恐ろしさ
今回書類送検された女は、任意の事情聴取に対して「映像に映っているのは自分である」という旨の供述を認めています。では、なぜ警察は人違いをしてしまったのでしょうか。県警の調査によると、捜査員が「容疑者と女子大学生が似ている」と主観だけで決めつけ、顔画像鑑定の結果を都合よく過大評価していたことが原因と判明しました。専門的な鑑定技術すら、先入観の前には歪められてしまったと言えます。
さらに、この事件で最も深刻なのは取り調べのあり方です。女子大学生は逮捕直後から一貫して無実を訴えていましたが、「執拗に自白を強要され本当に悔しい」と語る手記を2019年8月に公表しています。弁護士も、威圧的な言動で精神的に追い詰める「自白の強要」があったと指摘しました。これを受け、2019年10月には愛媛県警の篠原英樹本部長が謝罪へと追い込まれています。
編集部が斬る!現代社会に潜む冤罪の闇とネットの怒り
このニュースに対し、SNS上では「明日は我が身かもしれない」「ドラレコ映像の過信が怖すぎる」といった恐怖と怒りの声が爆発しています。人権を守るべき警察が、裏付け捜査を怠って一人の未来ある若者を犯罪者扱いした罪は極めて重いでしょう。主観に頼った杜撰な捜査は、簡単に冤罪(無実の罪を着せられること)を生み出してしまいます。技術が進歩しても、扱う人間の意識が変わらなければ悲劇は繰り返されます。
コメント