東南アジアのデジタル金融サービスが、今まさに驚異的なスピードで進化を遂げています。最新の市場予測によると、その市場規模は2025年までに380億ドル、日本円にして約4兆2000億円にまで達する見通しです。これは2019年時点と比較するとなんと3.5倍という爆発的な成長を意味しています。ネット環境の普及に伴い、人々の生活やお金の流れが劇的に変化している様子がうかがえるでしょう。
中でも特に目覚ましい伸びを見せているのが、インターネットを介して資金の貸し付けを行う「ネット融資」の分野です。これまで一般的な銀行口座を持てなかった層にもスマホ一台で資金を届けられるこの仕組みは、利便性の高さから爆発的な需要を生んでいます。金融機関がこのサービスから得る収入は今後5.5倍にまで膨らみ、デジタル金融の総収入のうち約47%を占める一大潮流になる見込みです。
SNS上でもこのデータは大きな話題を呼んでおり、「新興国の経済成長のエネルギーは凄まじい」「もはや財布も従来の銀行もいらない時代がすぐそこまで来ている」といった驚きの声が多数寄せられました。一方で、これまでデジタル決済が先行していた決済市場の伸びは1.4倍にとどまると予想されています。この結果から、ビジネスの主戦場が単なる決済の手数料ビジネスから、より収益性の高い融資ビジネスへとシフトしているのは明白です。
こうした市場の熱気を受け、シンガポールでは今、ネット専業銀行の免許を巡る激しい争奪戦が勃発しています。ネット専業銀行とは、実店舗を持たずにオンラインだけで全ての金融サービスを提供する次世代型の銀行のことです。配車サービス大手のグラブや、中国のアリババ集団を親会社に持つアント・フィナンシャル、さらにはゲーム機器メーカーとして名高いレイザーといった異業種の有力新興企業が、こぞってこの免許の申請に踏み切りました。
すでに独自の決済インフラを確立している彼らが、なぜリスクを取ってまで銀行の資格を欲しがるのでしょうか。その理由は、前述したネット融資市場の圧倒的な将来性に他なりません。独自のプラットフォームで集めた膨大な顧客データを活用すれば、より緻密でスピーディーな与信、つまり「お金を貸しても大丈夫か」という審査が可能になります。これこそが、彼らが描く次なる成長戦略の核心なのです。
筆者は、この異業種による金融界への参入が、東南アジアの経済基盤を底上げする素晴らしい起爆剤になると確信しています。既存の古い金融システムに縛られない新興企業だからこそ、真にユーザーへ寄り添った革新的なサービスを生み出せるはずです。2020年01月18日現在、まさにこの瞬間も進んでいる金融革命が、私たちの想像を超える豊かな未来を切り拓いてくれることを期待してやみません。
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