栃木県を代表する美しい温泉地、那須塩原市や日光市が今、大変な問題に直面しています。2020年1月、複数の宿泊施設で同じ名前を使った極めて悪質な宿泊予約の無断キャンセル、いわゆる「ノーショウ」が立て続けに発生いたしました。被害に遭ったのは判明しているだけで少なくとも7つの施設にのぼり、損害の合計額は約250万円という異例の規模に達しています。楽しみに用意された食事や部屋が直前で台無しにされる行為は、決して許されるものではありません。
今回のトラブルはいずれも同一の男性とみられる人物から、電話を通じて申し込まれました。予約の内容はどれも、贅沢な食事がセットになった高級な客室のプランばかりだったそうです。被害に遭った施設の一つである那須塩原市の老舗旅館「湯守田中屋」が2020年1月20日、この信じがたい事態を取材に対して明らかにしました。施設側はすでに警察へ相談を寄せており、事件としての捜査や今後の進展に大きな注目が集まっています。
湯守田中屋では2019年8月に電話での申し込みを受け、2020年1月2日に10名で宿泊する予定が入っていました。しかし当日、その団体が現れることはなかったのです。用意されていたのは露天風呂が付いた最高級の客室と豪華な料理で、この日だけで約36万円もの実害が発生してしまいました。2019年12月に旅館側が確認の連絡を入れた際も電話はつながらず、その後に郵送した請求書も宛先不明で戻ってきたといいます。
SNSでも怒りの声が続出!業界全体で進む法的措置への動き
このニュースが流れると、SNS上では「一生懸命準備したスタッフの気持ちを考えると胸が痛む」「予約システムを悪用した明らかな犯罪行為だ」といった怒りの声が数多く沸き起こりました。さらに「電話予約でもデポジット(事前の保証金)を義務付けるべきだ」といった、再発防止に向けた具体的な提案も数多く投稿されています。多くのネットユーザーが宿泊施設側に同情を寄せるとともに、犯人に対する厳しい処罰を求めている状況です。
同様の被害は、地域の同業者組合などを通じた調査によってさらに浮き彫りとなりました。2019年9月から11月にかけて、那須塩原市や日光市、那須町にある合計6つの宿泊施設でも、全く同じ手口による無断キャンセルが発覚したのです。現在は被害を受けた施設同士が緊密に連携を図っており、警察への刑事告訴だけでなく、損害賠償を求める民事訴訟を起こす方向でも具体的な検討が始まりました。
湯守田中屋の田中佑治専務は「急な事情によるキャンセル自体は仕方がないが、連絡が一切取れなくなるのは前代未聞であり、到底理解できない」と憤りを隠せません。編集部としては、こうした悪質なノーショウは単なるマナー違反ではなく、旅館経営を揺るがす重大な業務妨害だと考えます。日本の誇るおもてなしの文化を守るためにも、予約時の本人確認の強化や、官民が一体となった法的な救済プロセスの確立が今まさに急務と言えるでしょう。
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