新型肺炎で中国の団体旅行が禁止に!春節の悲鳴と観光業界を襲うキャンセルの嵐

中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に伴い、中国政府が海外への団体旅行を禁止する措置を打ち出しました。この決定は日本の観光業界に激震を走らせています。書き入れ時である「春節(しゅんせつ)」、つまり中国の旧正月による大型連休に期待を寄せていたホテルや旅行会社からは、落胆の声が次々と上がっている状況です。

ネット上でも「京都や大阪から観光客が消えるのでは」「日本の観光業へのダメージが計り知れない」といった、今後の経済への影響を心配するSNSの声が相次いでいます。

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悲鳴を上げる宿泊業界とキャンセル料の苦悩

大手宿泊施設では、すでに具体的な影響が表面化し始めました。帝国ホテルでは2020年1月27日の時点で、東京と大阪を合わせて約20組の団体客から取り消しの連絡が入っています。また、ある大手ビジネスホテルの関係者は、1月から3月という本来は旅行者が減少する閑散期において、春節の需要を頼みの綱にしていたと明かしてくれました。先行きが見えない現状に、強い不安を募らせています。

事態をさらに深刻にさせているのが、キャンセル料の取り扱いです。

「不可抗力の事態ゆえに違約金を請求できない」と頭を抱える経営者も少なくありません。ある大阪市内のシティーホテルでは、宿泊客の約4割を占める中国人観光客のうち、なんと約半分からキャンセルの連絡があったそうです。大阪は特にアジア圏からの旅行者に人気のエリアであるため、他国や国内の旅行者でこの大きな穴を埋めるのは至難の業でしょう。

交通インフラやツアーへのドミノ倒しと今後の展望

影響はホテルだけに留まらず、旅行代理店や交通機関にも飛び火しています。エイチ・アイ・エス(HIS)のグループ会社で、訪日外国人の旅行手配、いわゆるインバウンドビジネスを手掛ける企業では、東京や京都を巡る定番ルートのツアーで中止が相次ぎました。これに伴い、貸し切り観光バスの予約も次々と取り消されているのが現状です。

さらに、全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)などの航空各社でも、日中路線における団体客の辞退が始まっており、詳細な状況の確認を急いでいます。

国土交通省のデータによると、2019年の春節期間には約65万人もの中国人が日本を訪れていました。今回の制限により、2020年の渡航者数が前年を大きく下回ることは確実視されています。

筆者の視点としては、今回の事態は単なる一過性の問題ではなく、特定の国に依存しすぎていた日本のインバウンド戦略の脆弱性を浮き彫りにしたと感じます。今後はリスク分散のためにも、国内旅行の再活性化や、欧米など多角的な市場の開拓に本腰を入れるべきではないでしょうか。

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