北海道・渡島管内の漁業生産高が激減!ホタテ大量死とスルメイカ過去最低水揚げがもたらす地元の危機と未来への教訓

北海道の海の恵みに、今まさに異変が起きています。北海道渡島総合振興局が2020年1月28日に発表したデータによると、2019年の管内における漁業生産高(速報値)は、総重量が9万1000トンにまで落ち込んでしまいました。これは前の年と比べて25パーセントもの大幅な減少となります。統計が開始された1958年以降の長い歴史を振り返っても、1965年の約8万6400トンという記録に次ぐ、史上2番目の深刻な不漁の年となってしまったのです。

金額ベースで見るとその深刻さはさらに際立っており、前年比38パーセント減の276億円にまで落ち込みました。ネット上では「食卓からイカやホタテが消えてしまうのではないか」「漁師さんの生活が心配すぎる」といった、消費者や地元を思いやる悲痛な声がSNSを中心に数多く飛び交っています。やはり、私たちが普段当たり前のように楽しんでいる北の味覚が危機に瀕している状況に対し、日本中から大きな注目と不安が集まっているのでしょう。

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主力魚種のダブルパンチ!養殖ホタテの悲劇とスルメイカの歴史的不漁

これほどまでに漁獲量が激減した背景には、渡島地方の漁業を支える2大エースの不調が挙げられます。まず一つ目は、内浦湾(噴火湾)で発生した養殖ホタテの大量死です。ホタテの養殖は、稚貝(ちがい=赤ちゃんだんかいの貝)をカゴに入れたり紐に吊るしたりして海中で育てる手法ですが、デリケートな生き物のため、海水温の上昇や環境の変化によって一斉にへい死(病気や環境悪化で死ぬこと)してしまうリスクを常に抱えています。

さらに追い打ちをかけたのが、函館の名物としても知られるスルメイカの歴史的な不漁でした。水揚げ量は前の年から半分以上となる57パーセントも減少し、わずか2621トンという過去最低レベルの数字を記録しています。スルメイカの減少は、地球規模の気候変動による海流の変化や、東アジア諸国による外国船の乱獲などが複雑に絡み合っていると指摘されており、もはや一地域だけの問題では片付けられない地球規模の課題が浮き彫りになった形です。

編集部の視点:今こそ海の環境変化に向き合い、持続可能な漁業への転換を

今回のニュースは、一過性の不漁として見過ごしてよいものではありません。私たちはこれまで、北海道の豊かな海の資源を「無限にあるもの」として消費しがちでしたが、自然界からの警告に真摯に耳を傾けるべき局面に来ています。ただ獲るだけの漁業から、海の環境を守りながら計画的に資源を管理していく「育てる漁業」へのシフトを、官民一体となってさらに加速させることが強く求められているのではないでしょうか。

地元の漁業者の方々への公的な支援はもちろんのこと、私たち消費者もまた、価格の高騰を受け入れる覚悟や、日本の水産業を応援する意識を持つことが大切です。渡島の美味しいホタテやイカが再び活気を取り戻し、漁師たちの笑顔が戻るその日まで、私たちは北の海の動向を注視し、支え続けていく必要があると強く感じます。

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