気候変動リスクに立ち向かう日銀の選択!「グリーンQE」の可能性と中央銀行が果たすべき新たな役割とは

2020年01月24日に開催されたダボス会議の討論会において、日本銀行の黒田東彦総裁が地球温暖化対策への強い危機感を表明しました。昨今の大型台風が国内経済にマイナス成長をもたらした事実を挙げ、温室効果ガスの削減は急務であると熱弁を振るっています。この発言は、これまで環境問題と一線を画してきた中央銀行が、いよいよ本腰を入れ始めた象徴的な場面と言えるでしょう。

ネット上でも「日銀が環境問題に言及するのは新鮮」「経済への影響を考えれば当然の動きだ」といった、驚きと期待が入り混じった好意的な反響が相次いでいます。気候変動がもたらす物理的な被害や社会構造の変化は、今や一国の金融システムを揺るがしかねない巨大なリスクとして認識されつつあるのです。

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世界の潮流「NGFS」への加入と中央銀行の葛藤

日銀は2019年11月に「NGFS」と呼ばれる国際ネットワークへ正式に参加しました。これは気候変動リスク等に係る金融当局ネットワークの略称であり、環境問題が金融界に与える影響を調査・対応するために作られた、世界の中央銀行による連携組織です。欧州が主導するこの動きに、日本もようやく議論のテーブルについた形となります。

しかしながら、行内では「物価の安定を任務とする中央銀行がどこまで踏み込むべきか」という慎重な意見も根強く残されています。具体策として、温暖化が銀行経営に与える打撃を測定する「ストレステスト」の導入などが海外で試行されていますが、まだ明確な基準が確立されていないのが実情です。

注目が集まる「グリーンQE」への期待と副作用

現在、市場で特に注目されているのが、環境債(グリーンボンド)を中央銀行が買い入れる「グリーンQE」という画期的な手法です。これは、環境配慮型の事業を資金面から直接支援する強力な市場介入策として期待されています。従来の枠組みに縛られないこの斬新な試みに対し、日本でも経済官庁などから前向きな導入を望む声が漏れ始めました。

一方で、特定の分野を優遇することは市場の中立性を損なうという懸念もあり、日銀は現時点で慎重に見守る姿勢を崩していません。しかし、効果が見えにくいマイナス金利の深掘りに頼るよりも、成長分野への投資を促す環境債の購入こそが、これからの成長戦略に合致する有意義な金融緩和策ではないでしょうか。

環境問題への取り組みは、企業の未来だけでなく、通貨や経済の安定を担う日銀にとっても避けて通れない2020年の最重要テーマになるはずです。欧州の先行事例を注視しつつ、日本独自の積極的な一手を打ち出すべき時が来ています。

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