2019年6月12日、三井化学の淡輪敏社長は、激化する米中貿易摩擦が世界的な化学品市場に与える影響について、強い警戒感を示されました。米中間の関税の応酬により、米国で生産された化学品が直接中国へ流入する懸念は一時的に後退したものの、社長は「中国に向かうはずだった米国産品がどの地域に向かうのか、注視する必要がある」と述べられています。
この背景には、米国で相次ぐシェールガス由来の化学品プラントの新設・増設があります。シェールガスとは、地下深くの堆積岩層にある天然ガスの一種で、これを原料として製造される化学品は、特にコスト競争力に優れているのが特徴です。本来、これらの米国産化学品は世界最大の市場である中国へ多く輸出される見込みでしたが、貿易摩擦の影響でその行き場を失っています。
淡輪社長は、行き場を失った米国産品が「欧州や南米に流れるだろう」と予測されており、その結果、玉突き的な影響がアジア市場にも及ぶことを懸念されています。つまり、米国産の安価な化学品が欧州や南米市場に大量に流れ込むと、それまでそれらの地域を主な輸出先としていた化学品が、余剰品となってアジア市場に流入し、市場全体の価格競争を激化させ、市況を悪化させる可能性がある、という構造です。
このニュースに対し、SNSでは「シェール革命の恩恵がまさかアジアの化学品市況を乱すとは」「米中貿易摩擦の影響は本当に世界中に波及するんだな」といった反応が見られます。特に、化学品業界関係者からは「アジア市場は価格に敏感だから、ひとたび余剰品が入ると影響は計り知れない」「淡輪社長の懸念は現実味がある」など、今後の市場動向に対する不安の声が多く投稿されている状況です。
🌎グローバル市場の予期せぬ連鎖と三井化学の戦略
私の意見としては、淡輪社長の指摘は、現代のグローバルサプライチェーンの脆さと、その連鎖的な影響を的確に捉えたものだと感じています。政治的な問題である貿易摩擦が、地球の裏側で採れるシェールガスを起点とする製品の物流を変え、最終的にアジアの市場価格にまで影響を与えるという事態は、まさに経済の連鎖そのものです。三井化学のようなグローバル企業が、この予期せぬ市況悪化リスクにどのように対処するのか、その戦略の舵取りがますます重要になってくるでしょう。
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