新型コロナで世界経済に激震!米長期金利急低下で3カ月ぶりに発生した「逆イールド」が示す景気後退のサインとは?

世界中で猛威を振るい始めている新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が、ついに金融市場へも深刻な影を落とし始めました。ニューヨーク債券市場では、安全資産とされる米国債へ投資マネーが一斉に避難しており、長期金利の指標となる10年物国債の利回りが急低下しています。経済の先行きに対する不透明感が強まる中で、投資家たちがリスクを避ける動きを強めている証拠と言えるでしょう。

2020年1月30日には、米10年物国債の利回りが1.53%まで落ち込む局面がありました。この結果、短期的な資金の金利である3カ月物国債の利回りを長期金利が下回るという、異常な現象が約3カ月ぶりに発生したのです。通常は期間が長いほど金利が高くなるはずですが、これが逆転する現象は「逆イールド」と呼ばれており、市場では景気後退(リセッション)の明確な前兆として恐れられています。

SNS上でもこのニュースは瞬く間に拡散され、「ついにリセッションの足音が聞こえてきた」「新型肺炎の経済へのダメージは想像以上かもしれない」といった、将来を不安視する声が相次いで投稿されています。SARSの時以上のスピードで感染者が8000人を超えたという報道も重なり、ネット上では個人の資産防衛に関する議論が急速に活発化している様子がうかがえます。

ここで専門用語を少し紐解いてみましょう。金利の低下とは、言い換えれば「国債の価格が値上がりしている」状態を意味します。世界中の投資家が「今は株や商品に投資するのは危険だ」と判断したため、最も安全とされる米国政府の借用証書(国債)をこぞって買い漁っているのです。この需要の爆発的な高まりが、皮肉にも金利を歴史的な低水準へと押し下げる要因となっています。

2019年12月末の時点で1.91%だった10年債利回りは、2020年1月30日までのわずか1ヶ月間で0.38%も急落しました。この下落ペースは極めて異例であり、2019年8月に記録した前年の最低水準である1.42%や、2016年に記録した史上最低値の1.32%も視野に入る緊迫した展開です。事態の収拾が見えない以上、このパニック的な国債買いはまだ続く可能性が高いでしょう。

私は、今回の逆イールド発生を単なる一過性のショックと片付けるべきではないと考えています。実体経済におけるサプライチェーン(部品の供給網)の寸断や旅行客の激減は、これから数ヶ月にわたって企業の業績を直撃するはずです。目先の株価の上下に惑わされることなく、金利市場が発している本格的な景気減速のアラートに、私たちは今すぐ耳を傾けて警戒レベルを上げるべきです。

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