自動車大手のホンダは2020年1月30日、世界的な流行が懸念される新型肺炎(新型コロナウイルス感染症)の拡大を受け、中国湖北省武漢市にある四輪車工場の稼働再開を、当初予定していた2020年2月3日から2020年2月14日以降へと延期する方針を明らかにしました。すでに同社は広東省広州市といった主要エリアの工場についても、再開時期を2020年2月10日以降へと遅らせる措置をとっています。これにより、同社における中国国内での生産活動は一時的にストップする事態へと追い込まれました。
この緊迫した状況は自動車業界だけに留まりません。空調機大手として知られるダイキン工業も同日の2020年1月30日、同じく武漢市に構える工場の操業再開日を、2020年2月3日から2020年2月14日以降へと後ろ倒しにすることを発表したのです。このように、未知のウイルスによる感染リスクを抑えるための移動制限や、従業員の安全確保を最優先に考えた企業の苦渋の決断が相次ぐ事態となっており、現地拠点を置く日本企業全体へ深刻な影を落としています。
今回の発表を受けて、SNS上では「新型肺炎の影響がこれほど早く日本のものづくりに直結するとは」「サプライチェーン(部品の調達から製造、販売までの一連の連鎖のこと)が断絶してしまうのではないか」といった、日本経済への影響を不安視する声が続出しています。また、「従業員の命を守るためには、この操業停止は致し方ない判断だ」と、企業の素早い安全対策を支持する意見も数多く見られ、ネット上は今後の動向に対する関心と緊張感で包まれていました。
編集部の視点としては、今回のホンダやダイキンの決断は、感染拡大を防ぐ防衛策として極めて妥当であると考えます。しかし、世界有数の工業都市である武漢の機能が停止することは、自動車や家電に不可欠な部品供給の網を世界規模で狂わせるリスクを孕んでいるでしょう。一刻も早い事態の終息を願うとともに、企業には生産拠点の分散など、予期せぬリスクに強い体制づくりを今後は一層求めたいところです。
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