2020年夏の東京五輪において、金メダル獲得の期待が最高潮に達しているのが、新体操団体日本代表「フェアリージャパン」です。彼女たちの最大の武器は、一瞬の狂いもない完璧な連係プレーにあります。SNS上でも「妖精たちの美しすぎる演技に鳥肌が立った」「日本が世界の頂点に立つ姿が見たい」といった熱い声援が飛び交っており、日本中の注目が集まっている状況です。この最強チームを支えるのが、精神的支柱である主将の杉本早裕吏選手と、技術の要となる鈴木歩佳選手という2人の中心人物でしょう。
日本代表は、2019年9月24日にアゼルバイジャン・バクーで開催された世界選手権にて、団体総合で44年ぶりとなる銀メダルに輝きました。さらに種目別では、ボールで史上初の金メダルを獲得するという快挙を成し遂げています。近年、着実に実力をつけてきた彼女たちは、絶対女王であるロシアの背中を捉える位置にまで成長しました。強化本部長の山崎浩子氏も、この大躍進の原動力として杉本選手の人間的な成長を高く評価しており、彼女の存在なくして今のチームは語れません。
11人の大所帯をまとめる杉本選手は、年齢幅の広いメンバーに対し、競技以外の話題で積極的に声をかけるなど、細やかな気配りを絶やしません。過去には優しさゆえの課題を指摘されて主将を一時解任される試練もありましたが、それを乗り越えて厳しさも兼ね備えた真のリーダーへと進化しました。お互いに本音で高め合える関係性を築いた彼女の統率力には、筆者も深い感銘を受けます。個々の個性を尊重しながら、一つの美しい集団へと昇華させる彼女の手腕は、まさに理想のキャプテン像です。
そんな頼れる主将から絶大な信頼を寄せられているのが、天才肌の鈴木選手です。新体操ではリボンやボール、クラブ、フープなどの「手具(しゅぐ)」を使用しますが、彼女はこれらをまるで手足のように自在に操る傑出した技術を持っています。視線を外した状態での背面キャッチなど、他国を圧倒する高難度の演技構成は、彼女の卓越したセンスがあってこそ成立するものです。一度は代表落選という大きな挫折を味わいながらも、自身の弱さと向き合い、這い上がってきた不屈の精神力も見事というほかありません。
世界屈指の難度を誇る構成に挑むため、選手たちにかかるプレッシャーは想像を絶するものでしょう。しかし鈴木選手は、その重圧さえも「自分の技を多くの人に見てもらえる喜び」へと変換し、楽しむ強さを持っています。挫折を知る天才と、試練を乗り越えた主将が率いるフェアリージャパンは、新体操の究極の芸術性と美しさを表現してくれるはずです。自国開催の五輪という最高の舞台で、彼女たちが笑顔で世界の頂点へ登り詰める瞬間を、私たちはしっかりと目に焼き付けるべきではないでしょうか。
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