大阪の演劇シーンに、これまでにない全く新しいスタイルの観客参加型イベントが誕生します。大阪市生野区に位置するアートスペース「表現者工房」にて、2020年2月15日から2020年2月17日までの3日間にわたり、特別な公演が幕を開けることになりました。
今回の上演が注目を集めている最大の理由は、5階建てのビル全体を舞台として丸ごと活用する点にあります。来場者は客席にじっと座っているのではなく、自らの足で館内を移動しながら作品を鑑賞していくという、非常にダイナミックな試みを取り入れているのです。
ネット上のSNSでも、この斬新な上演スタイルに対して「一風変わったおもしろそうなイベント」「ビルの中を歩き回るなんてまるでアトラクションのようでワクワクする」といった期待に満ちた声が早くも多数寄せられていました。
本作のベースとなっているのは、劇作家である岸田國士が遺した珠玉の短編戯曲3作品です。ちなみに戯曲とは、演劇の上演を目的として執筆された脚本や台本のことを指しており、登場人物のセリフや舞台上の動きが細かく指定されている文学の一分野になります。
この名作たちに新たな命を吹き込むのが、現代の演劇界を牽引する古川貴義氏、矢内文章氏、そして七味まゆ味氏という才能豊かな3人の演出家たちです。彼らはそれぞれが異なるフロアを担当し、相互にリンクし合う物語を同時に進行させていきます。
どの階から足を運ぶのか、そしてどの順番で3つのドラマを追いかけるかは、すべて訪れたゲストの自由意思に委ねられているのが魅力でしょう。選択したルートの違いによって、物語から受け取るメッセージや読後感がガラリと変化する仕掛けです。
このように鑑賞者が自ら能動的に動くことで作品が完成する仕組みは、現代のアートトレンドとも見事に合致しています。受け身のエンターテインメントに留まらない、一度きりの深い没入感を味わえること間違いなしの必見の公演と言えるでしょう。
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