テスラ時価総額1000億ドル突破!株価急上昇の「テスラ・バブル」は本物か?最新の業績と市場の反応を徹底解説

アメリカの株式市場で、電気自動車(EV)メーカーのテスラが凄まじい躍進を遂げています。2020年1月22日の米株式市場にて、同社の時価総額がついに1000億ドル(約11兆円)の大台へと到達いたしました。これにより、ドイツのフォルクスワーゲンを追い抜き、世界の自動車メーカーの中でトヨタ自動車に次ぐ第2位へと浮上したのです。年初からの株価上昇率はすでに36%に達しており、破竹の勢いを見せています。

SNS上でもこの歴史的な快挙に対する驚きの声があふれており、「未来の乗り物が現実になった」「イーロン・マスクはやはり天才だ」といった称賛のコメントが相次いでいます。トランプ米大統領もインタビューで、同氏を偉大な発明家であるトーマス・エジソンになぞらえて大絶賛しました。宇宙事業での成功も手伝い、現在のマスクCEOには非常に強い追い風が吹いている状況です。

しかし、今回の株価急騰に対して市場では警戒感も広がり始めています。テスラは四半期ベースでの黒字化には成功したものの、現時点で通期の黒字化はまだ達成していません。企業の利益に対して株価が何倍まで買われているかを示す指標である「PER(株価収益率)」を見ると、テスラは77倍台という極めて高い数値を記録しています。

この数字は、アメリカの伝統的な自動車大手であるフォードの7倍台や、ゼネラル・モーターズの5倍台と比較しても明らかに突出していると言えるでしょう。これほどの乖離があると、現在の株価は企業の利益という実態を伴っていない「割高」な状態、すなわち一種のバブルなのではないかと懸念されるのも無理はありません。

さらに市場を賑わせているのは、マスクCEOへの巨額の報酬です。同社は成果連動型の報酬体系を採用しており、6カ月平均の時価総額が1000億ドルを維持できれば、同氏には3億4600万ドルという莫大なボーナスが支給される仕組みになっています。今後も成長が続けば、報酬は天文学的な数字に膨らむ見込みです。

投資のプロであるアナリストたちの評価も、見事に真っ二つへと割れています。強気派は「競合が増えるほど電気自動車への注目が集まり、パイオニアであるテスラが選ばれる」と主張する一方、慎重派は「新型車の開発や生産ラインにおける遅延リスクは依然として高い」と警鐘を鳴らしています。目標株価の予測にも大きな開きがある状態です。

私は、現在のテスラ株には大きな期待が先行しているものの、単なる一過性のバブルで終わる可能性は低いと考えています。なぜなら、同社は単なる移動手段としての車ではなく、ソフトウェアのアップデートで進化する「走る大容量デバイス」という全く新しい価値を生み出しているからです。

伝統的な自動車メーカーの枠組みでPERを比較すること自体が、すでにナンセンスなのかもしれません。運命の分かれ道となる2019年10〜12月期の決算発表は、2020年1月29日に予定されています。ここで確かな実績を示し、懐疑論をはねのけることができるのか、世界中が熱い視線を注いでいます。

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