デジタル勝ち組企業にマネー集中!時価総額1000億ドル突破の背景とバブル懸念を徹底解説

世界の株式市場において、デジタル変革の波を捉えた一部の巨大企業へ投資マネーが爆発的に集中しています。米国市場ではアップルをはじめとする上位5社の時価総額シェアが14%を超え、過去30年で最大の寡占状態を記録しました。世界全体を見渡しても、時価総額が1000億ドル(約11兆円)を突破した企業の数は、わずか1年強で4割以上も急増しています。SNS上でも「もはやGAFAの一強時代を通り越して独占状態だ」「利益を出せない新興IT企業から資金が引き揚げられている」といった声が目立っています。

市場の熱狂を証明するように、ダウ工業株30種平均は2020年1月17日に2万9348ドルを付け、3日連続で史上最高値を更新しました。地政学的なリスクが和らいだことで、市場にあふれた過剰流動性(市場に流通する潤沢な資金のこと)が一気に株式へと流れ込んでいます。なかでもアップルの株価はこの1年で2倍以上に跳ね上がり、時価総額は1兆3979億ドルという驚異的な米企業記録を日々塗り替えています。さらにグーグルの親会社であるアルファベットも時価総額1兆ドルの大台に乗せました。

この時価総額1000億ドルを超える超巨大企業群、通称「1000億ドルクラブ」は、2020年1月15日時点で世界に114社存在しています。これは2018年末の79社から44%もの増加であり、2000年前後のITバブル期やリーマン・ショック前の水準を大きく上回る異常な多さです。この背景には、単なる期待感だけでなく、クラウドコンピューティングなどの最先端技術を駆使して、確実に利益を拡大させている実力派企業への確固たる信頼があると考えられます。

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世界を席巻するデジタル潮流と日本企業の現在地

新興のライドシェア企業などが上場後に苦戦を強いられる一方で、強固なブランド力を持つ企業が評価を高めています。決済分野のペイパルや、5G需要が追い風の半導体製造装置大手ASMLなどがその代表例です。これらは「ミニGAFA」とも呼ばれ、圧倒的な顧客基盤を武器に世界中で巨額の利益を上げています。現在のような世界的な低成長期において、投資家たちが「確実に稼げる一握りのエリート企業」へ資金を避難させているのは、極めて合理的な選択と言えるでしょう。

一方、日本企業に目を向けると、この大台を安定して維持しているのは25兆円の時価総額を誇るトヨタ自動車のみという寂しい状況です。しかし、次なる有力候補としてソニーが19年ぶりに時価総額10兆円を回復し、右肩上がりの成長を見せています。かつて「世界のソニー」として名を馳せた同社の復活劇は、海外の投資家が日本市場を再評価する絶好のきっかけになるはずです。日本発のグローバルIT企業が、このクラブに次々と参入することを期待せずにはいられません。

しかし、この過熱ぶりには冷ややかな視線も注がれています。企業の収益力に対して株価が割高かどうかを測る指標である「PER(株価収益率)」は、アップルが23倍に達するなど過去10年で最高水準です。最高財務責任者(CFO)への調査でも、なんと77%が現在の株価は「割高である」と警鐘を鳴らしています。特定の巨大銘柄の乱高下は市場全体を揺るがすリスクを孕んでおり、2000年のITバブル崩壊のような急落局面への警戒は常に怠るべきではないでしょう。

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