十勝から日本の食卓を変える!新ブランド「十勝グランナッツ」のゆで落花生が売切れ続出な理由

北海道の広大な大地から、日本の食文化を揺るがす新しい波が押し寄せています。その主役となるのが、農家や金融機関、大学が一体となって4年もの歳月を費やし、2019年11月に待望の完成を迎えた落花生ブランド「十勝グランナッツ」です。

このプロジェクトから誕生した「レトルトゆで落花生」をコープさっぽろなどで発売したところ、用意された1万袋がわずか1カ月で完売するという驚異的な記録を打ち立てました。SNSでも「上品な甘みで手が止まらない」「次の販売まで1年も待てない」といった絶賛の声が溢れ、早くも一大ブームの兆しを見せています。

今回採用された品種は、茹でて食べるのに最適な「郷の香(さとのか)」です。収穫から数時間以内に加熱してレトルト処理を行うことで、素材が持つ本来の旨味をぎゅっと閉じ込めることに成功しました。ほんのりとした塩気が落花生のさっぱりした甘みを引き立て、おやつやお酒のおつまみに最高の仕上がりとなっています。

そもそも日本の落花生は2016年時点で国内自給率がわずか11%しかなく、大半を安価な海外産に依存しているのが現状です。さらに、同じ土地で同じ作物を育て続けることで育ちが悪くなる「連作障害(れんさくしょうがい)」が起きやすく、栽培の多くを丁寧な手作業に頼るため、生産を拡大するのが非常に難しい作物とされてきました。

そんな中、2012年頃に都内の高級ホテルから「ピーナッツクリームの原料を国産に変えたい」という相談が持ち上がったことが、すべての始まりでした。この要望を受けたNTTデータ経営研究所が、地域の農業事情に精通した帯広信用金庫に打診を行い、地元の熱心な農家や帯広畜産大学を巻き込んだ一大プロジェクトが始動したのです。

スポンサーリンク

壮大な未来へ!十勝が仕掛ける農業革新

2019年7月には、関係者が手を取り合って合同会社「十勝グランナッツ」を設立しました。代表を務める田中一郎氏は、広大な土地を持つ十勝であれば、連作障害を巧みに回避しながら国産を求める市場の強い声に応えられると確信しています。2019年には約8トンだった生産量を、2030年には2,500トンにまで引き上げるという非常に意欲的な計画を掲げています。

2025年には株式会社化も視野に入れており、この増産目標が達成されれば、千葉県に次ぐ全国第2位の落花生一大産地が誕生することになります。現在は、大手食品メーカーの協力を得て専用の乾燥機などの最新設備を導入し、本州とは異なる独自の生産体制を急ピッチで整えている最中です。

地域の未来を担う取り組みとして、地元の高校や福祉施設と連携したメニュー開発も進められています。筆者は、この試みこそが地域の絆を深め、単なる特産品作りを超えた持続可能な地方創生の素晴らしいモデルケースになると強く確信しています。

恵まれた水と肥沃な大地、そして何よりも生産者たちの熱い情熱が奇跡のブランドを育て上げました。「栽培技術はすでに本場と並ぶレベル」という力強い言葉の通り、十勝が日本の落花生の常識を塗り替える日は、もうすぐそこまで来ています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました