私たちの生活に直結する日本経済の足元が、いま大きな揺らぎを見せています。内閣府が2020年2月7日に発表した2019年12月の景気動向指数において、基調判断は5カ月連続で「悪化」となりました。この結果にSNS上では「財布の紐を締めざるを得ない」「給料が上がらないのに物価や税金ばかり高くなる」といった切実な声が溢れており、多くの人が景気の後退を肌で感じているようです。
ここで注目したい「景気動向指数」とは、生産や消費などさまざまな経済の動きを統合し、景気の現状や先行きを把握するための重要な指標です。この判断が5カ月も続けて最悪の「悪化」を示すのは、世界中を不況に陥れたあのリーマン・ショック前後の2008年6月から2009年4月以来の事態となります。つまり、現在の日本はそれほど深刻な局面を迎えていると言えるでしょう。
2019年12月における景気の現状を示す「一致指数」は94.7と、前月から横ばいながらも2013年2月以来の低い水準に留まりました。内訳を見ると、新車の売れ行きが伸び悩んでいるほか、家電や衣料品の販売も非常に苦戦しています。これには2019年10月に実施された消費税率引き上げに伴う「駆け込み需要」の反動が長引いていることが、主な要因として挙げられます。
さらに、記録的な「暖冬」という自然の悪条件が追い打ちをかけました。総務省が2020年2月7日に公表した家計調査によりますと、2人以上世帯の消費支出は実質で前年の同じ月と比べて4.8%も減少しています。コートやエアコン、温風ヒーターといった冬物商品の売り上げが激しく落ち込んでおり、季節外れの暖かさが人々の購買意欲を冷え込ませてしまった形です。
こうした消費の冷え込みから、2020年2月17日に発表を控える2019年10月から12月期の国内総生産(GDP)は、年率換算で3%から4%程度のマイナス成長になるという見方が大勢を占めています。メディア編集部としては、増税や天候不順という二重苦に対し、政府による一歩踏み込んだ効果的な家計支援策や消費を喚起する抜本的な構造改革が、今こそ強く求められていると考えます。
本来であれば2020年1月以降、増税の影響が薄れて経済は徐々に回復へ向かうと期待されていました。しかし現在、中国を発端とする新型肺炎の感染拡大という新たな試練が日本を襲っています。訪日中国人観光客の激減により、国内の小売業や観光業、宿泊施設などはダイレクトに打撃を受けており、先行きはさらに視界不良と言わざるを得ません。
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