旅好きの間で今、大きな注目を集めているジャンルが「車中泊」です。車中泊とは、ミニバンやキャンピングカーなどの車内で宿泊しながら移動する旅行スタイルのことを指します。この新しい旅の形をさらに身近にしてくれる画期的なサービスが、2020年2月9日に発表されました。シェアリングエコノミーの波に乗って登場したのが、スタートアップ企業のカーステイが展開する「バンシェア」です。
カーステイはこれまで、安心して車中泊ができる場所を貸し借りする仲介サイトを運営してきました。今回の新サービスでは、場所だけでなく「車そのもの」を個人間でシェアできるようになります。登録対象となるのは、キャンピングカーやバンといった、車内で快適に過ごせる移動手段です。利用者は好みの車をウェブ上で選択し、あらかじめ指定された場所で受け取って1日単位でレンタルします。
気になる料金は、1泊あたり1万円程度からに設定される見込みです。車の所有者であるオーナーは、車検証の写真をウェブサイトからアップロードするだけで、簡単にオンライン上で手続きを完了できます。また、個人間の貸し借りで最も不安視される事故への備えも万全です。現在、カーステイは保険会社と強力なタッグを組み、このサービス専用の保険開発を鋭意進めています。
SNSではこの発表に対し、「キャンピングカーを維持するのは大変だから、使いたい時だけ借りられるのは嬉しい」「オーナー側としても、遊ばせている車をお小遣いに変えられるチャンスになりそう」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられています。今回のサービス開始にあたっては、まず50台の登録からスタートし、年内には100台規模にまで拡大していく計画です。
カーステイの宮下晃樹最高経営責任者(CEO)によると、国内のキャンピングカー保有台数は約11万台に達し、過去15年で2倍に成長しているとのことです。しかし、所有者が実際に旅行で使用する日数は年間で平均25日程度に留まっています。つまり、1年のうちのほとんどの期間、これらの魅力的な車両が駐車場で眠っているのが現状なのです。
一方で、全国のレンタカー会社が保有するキャンピングカーはわずか1千台程度とみられています。需要に対して供給が圧倒的に不足しているこの市場において、眠っている個人車両を活用するシェアリングビジネスは非常に理にかなっています。旅の自由度を飛躍的に高めるこの試みは、今後の観光業界における素晴らしい起爆剤になるのではないでしょうか。
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