愛する家族であるペットの体調不良時、病院へ連れて行くのが大変だと感じた経験はありませんか。ペットシッターのマッチングサービスを展開する「ぱうれんつ」が、スマートフォンから手軽に獣医師の往診を依頼できる画期的な仕組みを立ち上げました。
この取り組みは、東京都23区内のアプリユーザーを対象に開始されています。病院へ移動する負担をなくし、自宅にいながらリラックスした環境で診察を受けられるのが最大の特徴です。SNS上でも「これなら怖がりな愛猫も安心して診てもらえる」と、大きな話題を呼んでいます。
インターネットを介して個人間でスキルやモノを共有する「シェアリングエコノミー」の波は、ペット業界にも確実に広がっています。同社が運営するアプリ「ぱうわん」は、散歩や留守番の世話を代行してくれるシッターを簡単に見つけられる便利なプラットフォームです。
預けている間も、スマートフォンの画面からペットの現在地をリアルタイムで確認できるため、飼い主からの信頼も厚いといえます。2019年12月時点の登録者は約500人に達しており、その内訳は犬の飼い主が8割、猫などの飼い主が2割を占めている状況です。
今回の新サービスでは、専門の獣医師3名に加え、業務委託で10名体制を目指して人材を確保しています。さらに、実際に利用した飼い主が評価を書き込めるレビュー機能も搭載されました。事前に評判を確認できるシステムは、大切な家族を任せる上で心強い味方になりますね。
費用は初診料を含めて税別8000円に設定されています。同社の前田葵社長は、猫などは外に連れ出そうとするだけでパニックに陥るケースがあると指摘します。病院嫌いなペットにストレスを与えない往診は、現代のニーズに合致した素晴らしいアプローチだと私は確信しています。
背景には、ペットの長寿化という嬉しい変化があります。アニコム損害保険のデータによると、犬の平均寿命は2008年度の13.3歳から2017年度には14歳へ延伸しました。同期間に猫も13.7歳から14.2歳へと延びており、人間で換算すると数年分も長く生きられるようになっています。
寿命が延びる一方で、シニア期を迎えた動物たちが医療ケアを必要とする機会は確実に増加します。前田社長の言う通り、高齢期が長くなれば通院の頻度も高まるため、自宅に来てくれる往診の価値は今後さらに高まっていくでしょう。
2018年に産声を上げた同社は、2019年11月から動物病院グループの経営経験を持つ藤野洋獣医師を取締役に迎えています。医療現場のプロが参画したことで、サービスの安全性や質の向上が期待されており、今後は連携する獣医師のネットワークをさらに広げる計画です。
少子化が進む日本において、2019年4月時点の15歳未満の人口は1533万人となりました。これに対し、同年10月時点の飼育頭数は犬が約880万頭、猫が約980万頭に上ります。合計すると子どもの数を大きく上回っており、ペット市場はもはや無視できない巨大な規模です。
矢野経済研究所の予測では、2020年度のペット関連市場は1兆5833億円に達し、2013年度から1割以上も拡大する見通しとなっています。同社は2020年5月までにアプリの利用者を1200人まで増やす目標を掲げており、これからの成長から目が離せません。
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