アパレル業界に新たな風を吹き込むニュースが飛び込んできました。イオングループの衣料品専門店として知られる株式会社コックスは、2019年12月24日、来る2020年度のスタートに向けた大幅な人事異動と機構改革を発表しました。今回の改革は、単なる役職の交代に留まらず、ブランドの枠を超えた「モノづくり」の抜本的な見直しを予感させるものとなっています。
具体的な人事の内容を見ていきましょう。2020年1月1日付で、これまで商品開発の最前線で指揮を執っていた福崎晴康氏が、新たに新設される「生産・調達部」の責任者に就任します。また、人気ブランド「ikka」の商品部門を支えてきた桜井唯史氏は、全社の戦略を司る「企画部」へと配属されることが決定しました。経験豊富なリーダーたちが、新しい部署でどのような手腕を発揮するのか注目が集まります。
「商品開発」から「企画・生産」へ!効率化を追求した組織の再定義
今回の発表で最も注目すべき点は、商品本部のダイナミックな組織再編でしょう。これまでは「ikka(イッカ)」や「LBC(エルビーシー)」といったブランドごとに分かれていた商品部を統合し、新たに「企画部」と「生産・調達部」に切り分ける体制へと移行します。これは、アパレル用語で言うところの「縦割り組織」から「機能別組織」への転換であり、素材の共通化やコスト競争力の強化が狙いであると推測されます。
ここで少し専門用語の解説を加えます。アパレルにおける「MDプランニング(マーチャンダイジング・プランニング)」とは、市場の流行を分析し、どの商品を、いつ、いくらで、どれだけの量販売するかを緻密に計算する業務のことです。今回の改革では、このMD機能を維持しつつ、商品を生み出す「企画」と、それらを形にする「生産・調達」を明確に分けることで、専門性をより高める意図が感じられます。
SNS上では、この突然の発表に対して「ikkaのデザインが好きだから、体制が変わってどう進化するのか楽しみ」「現場の強みが全社に波及しそう」といった期待の声が上がっています。ブランドごとの個性が薄まることを懸念する意見もありますが、多くのファンは、より高品質で手に取りやすい価格帯のアイテムが登場することを心待ちにしているようです。
私個人の意見としては、今回のような機能重視の再編は、激変するファッション市場において非常に合理的で攻めの姿勢を感じる決断だと確信しています。ブランドの垣根を取り払い、生産のプラットフォームを一本化することで、無駄を削ぎ落としたスピーディーな商品展開が可能になるはずです。コックスが描く2020年の新しいファッションの形に、期待は高まるばかりです。
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