女性のライフステージにおける特有の健康課題を、最新のテクノロジーで解決へと導く「フェムテック」が世界中で大きなトレンドとなっています。フェムテックとは、「女性(Female)」と「技術(Technology)」を掛け合わせた造語であり、月経や妊娠、更年期といった現代の女性が抱える心身の悩みに寄り添う、いま最注目の分野です。この最先端領域に特化した日本初の投資ファンドがついに誕生します。
スタートアップ企業の育成や支援に力を注ぐミスルトウ・ジャパン(石川県金沢市)と、衛生用品の販売などを手がけるフェルマータ(東京都品川区)が手を取り合いました。両社は2020年の秋に向けて、フェムテック企業を専門に支援する「フェルマータファンド」を発足させる予定です。この取り組みのスタートにあたり、まずはミスルトウが1億円を出資することが決定し、大きな一歩を踏み出しました。
今回の新ファンドは、主に創業期にあたる「シード」段階の国内外の企業へと投資を行います。シード期とは、ビジネスのアイデアや事業の骨組みはあるものの、まだ製品やサービスが本格的に世へ出る前のデリケートな準備期間のことです。この極めて初期の段階から手厚い資金提供とビジネスの成長サポートを行うことで、埋もれがちな素晴らしい技術やアイデアをスピーディーに形へと変え、社会に送り出す狙いがあります。
フェルマータの杉本亜美奈最高執行責任者(COO)によれば、投資の対象をフェムテック企業に完全に絞り込んだファンドは日本国内で初の試みとのことです。今後はアジア諸国からも幅広く出資を募る計画が立てられており、最終的な運用の規模としては25億円を目指しています。女性のウェルビーイング向上を願う熱い思いが、国境を越えてアジア全体、そして世界へと広がっていくダイナミックな展開から目が離せません。
欧米の市場に目を向けてみると、すでに将来が有望視される革新的なフェムテック企業が次々と頭角を現しています。例えば、驚くほど高いデザイン性と実用性を兼ね備えた画期的な搾乳機を開発したイギリスのエルビー社は、2019年に4200万ドル(日本円で約46億円)という巨額の資金調達に成功して大きな話題を呼びました。このように海外ではすでに莫大な資金が動く一大マーケットが形成されつつあります。
SNS上でもこのニュースは注目を集めており、「日本でもようやく本格的な動きが始まって嬉しい」「タブー視されがちだった女性の悩みがビジネスとして認められる時代が来た」といった歓喜の声が上がっています。また、「生活が本当に便利になるプロダクトが増えてほしい」と、今後の具体的なサービス展開に胸を膨らませるユーザーも多く、その期待度の高さが伺えるでしょう。
これまで女性の健康課題は、個人の我慢や周囲の理解不足によって見過ごされてしまうケースが少なくありませんでした。だからこそ、こうした悩みを堂々とビジネスの力、そしてテクノロジーの力で変革しようとするファンドの誕生には、深い意義と可能性を感じずにはいられません。日本での挑戦は始まったばかりですが、社会の意識を変え、誰もが生きやすい未来を創り出す起爆剤になることを切に願います。
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