東芝の車谷暢昭氏が語る茨木高校時代!不器用な天才が学んだ「自立心」とビジネスに活きる「人圧」の正体とは?

東芝で会長兼最高経営責任者(CEO)を務め、2020年4月からは社長への就任も控えている車谷暢昭氏。そんな日本を代表するトップリーダーの原点は、大阪府立茨木高校での日々にありました。手先が非常に器用だった彼は、体育祭のマスコット委員長として巨大な張りぼて人形の制作に熱中したそうです。山から竹を切り出して運ぶという、高校生とは思えないバイタリティを発揮していました。

文化祭ではアリスの楽曲をギターで演奏し、母親から料理人への道を勧められた際には本気で魅力を感じたほど、多彩な才能をのぞかせていました。その一方で、組織の中で立ち回る生き方については、当時から決して器用な方ではなかったと自己分析されています。人から何かを強制されるのを嫌い、自分が心の底からやりたいと感じたことだけに熱中する性格だったのです。

SNS上では「トップに立つ人は若い頃から突き抜けた個性を持っている」「不器用だからこそ誰もやらない困難な仕事に挑めるのではないか」といった、彼の生き方に共感する声が多数寄せられています。高校卒業後は東京大学経済学部に進学し、三井銀行(現在の三井住友銀行)へ入行。東芝に移籍した現在でも、10代の頃に培った強い自立心が大きな支えとなっています。

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伝説のバンカーから学んだ「人圧」に負けないポジション取り

社会人になった車谷氏は、三井銀行の元社長である小山五郎氏の秘書を務めることになります。カバン持ちのような書生生活を送る中で、数々の財界の重鎮たちと巡り合いました。そこで彼が肌で感じたのが「人圧(じんあつ)」という強烈な存在感です。これは、優れた実績や圧倒的な器量を持つ人物が周囲に放つ、目に見えない精神的な圧力や威厳のことを指しています。

この凄まじいプレッシャーを放つリーダーたちと対峙する中で、車谷氏は相手に呑まれないための術を学びました。どれほど格上の相手であっても、自分自身の立ち位置や意見を明確に持つことが重要なのです。誰もが避けたがる難題に自ら名乗りを上げる現在の姿勢は、この時期の過酷な経験によって鍛え上げられたものと言えるのではないでしょうか。

宇宙への憧れから計量経済学へ!驚きの進路選択

意外なことに、高校時代の彼は天文部と数学研究部に所属していました。幼少期から宇宙が大好きで、大人のなかに混ざって大学教授の講義を聴きに行くほどだったそうです。数学研究部では、量子力学の基礎となる難解な「シュレーディンガー方程式」や、複雑なデータの関係性を解き明かす「線型代数学」といった高度な学問に没頭していました。

難解な数式を解くことに快感を覚え、見事に正解へたどり着くとニヤニヤしてしまうような、少し変わった少年でもありました。やがて進路を決める2020年02月04日当時の回想として、関西に残ってほしいと願う母親を、彼は独自の論理で説得します。「数学の能力を活かせる計量経済学を学ぶため、東京の大学へ行きたい」という熱意で見事に押し切ったのです。

計量経済学とは、経済の仕組みを数学や統計学の手法を使って科学的に分析する学問のことです。かつて憧れた宇宙物理学とは異なる道ですが、数字を用いて複雑な現象を読み解くという本質は、見事に共通しています。一見すると不器用に見えるその歩みこそが、自立した一人の人間として、現代の巨大企業を率いるための確固たる土台を築き上げたのでしょう。

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