絶滅危惧種の珍獣センザンコウとは?新型肺炎の媒介疑惑と密猟問題から考える人間への警告

地球上でたった一種類、体全体に硬いウロコをまとった不思議な哺乳類をご存じでしょうか。その名はセンザンコウといい、まるで中世の騎士のような姿をした大変珍しい生き物です。実はこのセンザンコウが、世界中を揺るがしている新型肺炎の感染源ではないかとして、にわかに注目を集めています。中国の大学研究チームが、彼らの持つコロナウイルスの遺伝子配列を分析したところ、猛威を振るうウイルスのものと酷似していることが判明したためです。

これまで感染を媒介した容疑者としては、コウモリやタケネズミ、ヘビといった生き物たちが次々と挙げられてきました。そこへ今回、いわば「第4の候補」としてセンザンコウが急浮上した形になります。SNS上でもこのニュースは瞬く間に拡散され、「まさかあのウロコを持つ動物が」「人間が野生動物の領域を侵した報いではないか」といった、驚きや恐怖を隠せない声が数多く飛び交っており、人々の関心の高さがうかがえます。

しかしながら、この説は現段階で科学的に100パーセント証明されたわけではありません。それにもかかわらず、なぜこれほどまでにセンザンコウが犯人視されてしまうのでしょうか。その背景には、人間の強欲な活動が深く関係していると考えられます。実はセンザンコウのウロコは、漢方薬の貴重な生薬として珍重されてきました。また、その肉は高級食材として一部の富裕層の間で好まれており、これが密猟に拍車をかける原因となっています。

野生生物の国際取引を規制する「ワシントン条約」や各国の厳しい法律によって、彼らは手厚く保護されているはずです。しかし悲しいことに、中国の市場などでは今なお驚くほど大量のセンザンコウが違法に売買されています。ここで専門用語を優しく解説しますと、ワシントン条約とは絶滅の恐れがある野生動植物を保護するため、国境を越えた取引を厳しく制限する国際的な取り決めのことです。本来なら、市場に出回ること自体が許されません。

野生生物の犯罪を監視するNGO団体「ワイルドライフ・ジャスティス・コミッション」が発表した最新の報告書でも、密輸の深刻化が指摘されています。これらを総合して考えますと、たとえ感染源がどの動物であったとしても、ウイルスを社会に蔓延させた本当の元凶は、生態系を乱した人間自身に他ならないと私は確信しています。本日2020年2月15日は「世界センザンコウデー」です。この危機を、野生生物との関係を見直す最後の警告と捉えるべきでしょう。

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