米中貿易戦争がまさかの「休戦」へ!追加関税の引き下げ発効もサプライチェーンの先行きに漂う不安とは?

世界経済を揺るがし続けてきた巨大な火種に、ようやく一筋の光明が見えてきました。アメリカと中国の間で繰り広げられていた激しい貿易摩擦ですが、ついにその緊張を和らげる「第1段階の合意」が、2020年2月14日の日本時間午後2時すぎに発効されたのです。2018年夏にこの対立が勃発して以来、両国が互いに課してきた関税を引き下げるのは今回が初めての試みとなります。この歴史的な「休戦協定」のニュースは、世界中のビジネスパーソンや投資家の間で大きな注目を集めました。

今回の合意によって、アメリカ側はこれまで15%だった約1200億ドル分の中国製品への上乗せ関税を7.5%へと半減させています。これに応じる形で、中国側も約750億ドル分のアメリカ製品に対する関税を、それぞれ従来の半分となる5%と2.5%に改定しました。ネット上では「これで少しは景気が上向くかも」「スマホや家電の価格が安くなってほしい」といった、安堵や期待を寄せる声がSNSを中心として数多く飛び交っています。

しかし、手放しで喜ぶのはまだ早いというのが現状ではないでしょうか。専門機関の分析によると、今回の引き下げを経てもアメリカの対中平均関税率は21%から19.3%へと、わずか1.7ポイントしか下がらないことが判明しています。貿易戦争が始まる前のクリーンな状態だった3.8%という水準に比べれば、依然として異常なほど高い壁がそびえ立ったままなのです。形式的な「休戦」という言葉の響きほどには、実質的な負担が軽減されたとは言い難いでしょう。

編集部として危惧すべきは、企業が原材料の調達から製造、流通にいたるまでをつなぐ「サプライチェーン(供給網)」の分断リスクが全く解消されていない点です。一度崩れてしまった世界規模の調達ルートを再構築することは容易ではなく、高い関税の壁が残る限り、企業のコスト負担や先行きの不透明感は消えません。目先の小さな引き下げに一喜一憂するのではなく、世界経済の安定に向けた根本的な障壁の撤廃を両国には強く望みたいところです。

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