ヤマハ発動機の業績から見る製造業の未来!2019年12月期決算の減益要因と今後の回復シナリオを徹底解説

日本を代表する乗り物メーカーであるヤマハ発動機が、2020年2月12日に最新の連結決算を発表しました。2019年12月期の純利益は、前の期と比べて19%減少の757億円という結果になっています。このニュースに対してSNS上では、「世界的な景気減速の影響がここにも出ている」「次世代に向けた投資なら応援したい」といった様々な意見が飛び交い、多くの注目を集めました。

今回の業績で見られた主なマイナス要因は、外国為替の変動による円高やユーロ安が進行したことです。これにより、海外で稼いだ利益を日本円に換算した際の目減りが避けられませんでした。また、工場などで使われる産業用機械の需要が落ち込んだほか、将来の競争力を高めるための研究開発に資金を投じたことも一時的な負担となっています。売上高についても1%減の1兆6647億円となり、ベトナムや台湾などのアジア圏における二輪車販売の伸び悩みが響きました。

一方で、底力を見せたのが本業である二輪車事業です。新興国での苦戦をヨーロッパ市場での好調や固定費の削減でカバーし、利益を確保することに成功しました。さらに、2020年12月期に向けた見通しは明るいものとなっています。新型モデルの投入によってバイクの販売を再び盛り上げ、産業用機械の収益性も改善させる計画です。これにより、売上高は6%増の1兆7600億円、純利益は6%増の800億円へとV字回復を目指しています。

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世界を揺るがす予期せぬリスクと供給網への影響

しかし、今後の成長戦略を描く上で懸念されているのが、足元で中国を中心に猛威を振るっている新型肺炎の感染拡大です。現在、現地にある多数の工場が操業停止を余儀なくされており、経済活動への影響が広がっています。企業の製造ラインや部品の流れが複雑に繋がっている状態を「サプライチェーン」と呼びますが、この供給網が寸断されるリスクに世界中の企業が直面している状況です。

同社の日高祥博社長は、中国の拠点で二輪車などの生産が2020年2月下旬までストップした場合、約2カ月分の出荷減少により30億円を上回る売上減になるとの試算を示しました。さらに、中国から日本や東南アジアへ送られる部品の在庫が、2020年3月には一部で底をつく恐れもあります。この深刻な事態に対して同社は、物流の滞りがないかを慎重に見極める姿勢を崩していません。

編集部の視点として、今回の決算は目先の数字こそ減少しているものの、次世代技術への投資を惜しまない姿勢は中長期的な成長に不可欠であると評価できます。不透明な為替変動や新型肺炎という巨大な外部リスクに直面する今だからこそ、特定の地域に依存しない柔軟な部品調達網の再構築が急務となるでしょう。ピンチをチャンスに変える同社の次なる一手から、今後も目が離せません。

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