福田組の最新決算を徹底解説!売上高1820億円も純利益が減少した背景と建設業界のリアル

中堅ゼネコンの福田組が2020年2月13日に発表した2019年12月期の連結決算は、現在の建設業界が直面している厳しい現実を映し出す結果となりました。発表によると、最終的な儲けを示す「純利益」は前の期と比べて3%減少し、54億円にとどまっています。このニュースに対してSNS上では、東京オリンピック後の需要減少を見据えた競争の始まりではないかという声や、地方の建設会社の底力を応援したいという声など、様々な反響が寄せられていました。

利益が目減りしてしまった最大の要因は、首都圏や地方都市におけるマンション建設などの「受注競争の激化」にあります。受注競争とは、1つの工事案件に対して複数の建設会社が激しい価格競争などを繰り広げることです。これによって利益率の高い案件を確保することが難しくなり、結果として企業が本来得られたはずの利益が削られてしまいました。こうした厳しい市場環境は、同社にとっても大きな試練となっている模様です。

一方で、企業の売上規模を示す「売上高」に目を向けると、前の期から5%増加して1820億円に達しています。新しく引き受けた工事の総額である「受注額」自体は落ち込んだものの、前の期にまだ手をつけていなかった未着工分の工事が順調に進んだことで、全体の売上を押し上げる形となりました。このように、過去の資産をうまく消化して増収を維持した点からは、同社が持つ確かな施工能力と経営の底堅さがうかがえます。

しかし、売上が伸びたからといって手放しには喜べないのが、現在の建設ビジネスの難しいところです。競争が激しくなったことで、売上から原価を差し引いた利益の割合を示す「粗利率(売上高総利益率)」が低下してしまいました。せっかく多くの工事をこなしても、手元に残る利益が少なくなってしまうという、いわゆる「薄利多売」に近い状態に陥っている点が、今回の決算における最大の課題と言えるでしょう。

こうした状況を踏まえ、福田組が提示した2020年12月期の業績見通しは、非常に慎重なものとなっています。売上高は前年並みの1820億円と横ばいを見込むものの、純利益に関してはさらに9%減少し、50億円になるという予測を立てました。市場の厳しさを先読みし、あらかじめ厳しい数字を想定している姿勢が見て取れます。

編集部の視点としては、目先の売上高に惑わされず、いかにして利益率を改善するかが今後の明暗を分けると確信しています。建設業界全体の人手不足や資材高騰も懸念される中、福田組がどのように独自の強みを発揮してこの難局を乗り越えていくのか、これからの戦略に注目が集まります。

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