シマノの最新決算から見る自転車業界の未来!欧州で爆売れ中の「e-bike」が牽引する成長戦略と新型肺炎がもたらす今後の課題

自転車部品の世界的なトップブランドであるシマノが、2020年2月12日に最新の連結決算を発表しました。2019年12月期の売上高は前の期に比べて4%増の3632億円と好調を維持しているものの、純利益は4%減の518億円となり、2期ぶりの減益を記録しています。この結果に対してSNS上では、「シマノの製品力は圧倒的なのに、やはり世界経済の波には抗えないのか」といった驚きの声や、これからの動向を注視するファンの書き込みが相次いで見られました。

純利益が減少してしまった最大の要因は、24億円にも上る「為替差損(かわせさそん)」が発生したことです。為替差損とは、決済時や決算時の為替レートの変動によって、外貨建ての資産の価値が目減りし、円換算した際に損失が出てしまう現象を指します。世界中で取引を行うグローバル企業ならではの痛手と言えますが、本業の儲けを示す営業利益ベースでは増益を達成しており、シマノの持つ基礎体力の強さが改めて証明された形でしょう。

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欧州を熱狂させる「e-bike」の可能性と日本市場への期待

今回の決算で特に注目すべきは、自転車部品事業が5%増の2900億円へと成長を遂げた点です。その原動力となったのが、ヨーロッパを中心に爆発的なブームとなっている「e-bike(イーバイク)」、すなわちスポーツタイプの電動アシスト自転車向け部品の躍進になります。一般的なママチャリ風の電動自転車とは異なり、高い走行性能とスタイリッシュなデザインを兼ね備えたe-bikeは、今やシマノの自転車部品事業の約1割を占める主力へと育ちました。

島野容三社長は、この最先端の電動アシスト部品の成長が今後も継続すると確信しています。従来の主戦場であったヨーロッパに留まらず、今後はアメリカや日本市場でも大きな伸びが期待できると力強く語りました。SNSでも「日本でももっとe-bikeが普及してほしい」「シマノのコンポーネントが乗った電動ロードバイクに乗ってみたい」といった期待の声が溢れており、国内外のサイクリストからの熱い視線が注がれていることが伺えます。

一方で、釣り具事業もアメリカやアジア圏で順調に売上を伸ばしており、多様なアウトドアニーズを捉えることに成功しました。これらの好調な背景を受け、2020年12月期の通期見通しでは、売上高が2%増の3720億円、純利益は前期比1%増の522億円と、再び増益へと転じる強気な予測を立てています。時代のニーズにアジャストした製品を次々と投入するシマノの経営手腕には、一編集者としても非常に感銘を受けるところです。

中国市場の不透明感と製造業が直面する大きな試練

しかし、輝かしい成長シナリオの前に不気味な影を落としているのが、世界中で拡大している新型肺炎(コロナウイルス)の影響です。現在、中国にあるシマノの一部工場では、従業員が自宅待機を余儀なくされる事態に陥っています。島野社長も「現時点では生産の先行きが非常に読みにくい」と懸念を表明しており、サプライチェーン(部品の調達から製造、流通までの一連のネットワーク)の寸断が、今期の業績にどれほどのインパクトを与えるかが最大の焦点となります。

インターネット上では、「自転車パーツが手に入りにくくなるのでは」といったユーザーの不安の声も広がり始めています。優れた製品力を持つシマノだからこそ、この世界的な国難をどのように乗り越え、安定供給を維持していくのかに注目が集まるでしょう。新型肺炎という予測不能なリスクをはねのけ、e-bikeを武器にさらなる高みへと躍進できるか、同社の真価が試される重要な1年になりそうです。

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