中国経済の先行きに暗雲?1月PMIは節目50の横ばいも新型肺炎による2月以降の急悪化を懸念

中国国家統計局が2020年01月31日に発表した2020年01月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月比で0.2ポイント下落して50.0丁度となりました。景気動向の良し悪しを測る基準である50.0のラインを辛うじて維持した形ですが、3ヶ月ぶりの悪化を記録しています。この結果に対してSNS上では、「実態はもっと深刻なのではないか」「これからさらに落ち込むのが確実で恐ろしい」といった、今後の経済の冷え込みを不安視する声が相次いで寄せられている状況です。

ここで登場するPMIとは、製造業を営む3000社を対象にアンケートを行い、工場の生産動向や注文の状況を数値化した経済指標を指します。50.0を上回れば「景気が上向いている」、下回れば「落ち込んでいる」と判断されるため、経済の今を映す鏡として世界中から注目される重要なデータです。中国では2019年05月から2019年10月まで不調が続いたものの、米中貿易協議の進展などによって2019年11月以降は持ち直しの兆しが見えていただけに、今回の失速は非常に惜しまれます。

2020年01月の景況感が一歩後退した最大の要因は、工場の操縦性を示す生産指数が前月から大きく低下したことにあります。中国では毎年時期が変わる伝統的な大型連休「春節(旧正月)」が、2020年は01月24日からという早いタイミングで始まりました。従業員が故郷へ帰省するために、01月中旬の段階で早々と稼働をストップした工場が相次いだことが、数字を押し下げた背景と言えます。注文自体は堅調だったため、現地の専門家は企業の先行きを楽観視していました。

しかし、メディアの編集部として最も懸念すべきなのは、この調査が2020年01月20日より前に実施されたという点です。つまり、世界を震撼させている新型コロナウイルスの感染拡大による経済への大打撃が、今回の数字には1ミリも反映されていません。中国全土で都市封鎖や操業延期が相次ぐ現状を踏まえると、2020年02月以降の経済指標が記録的な大暴落を見せるのは火を見るより明らかでしょう。政府の強力な下支えと、迅速なサプライチェーンの復旧が待たれます。

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