静岡県は2020年2月14日、富士山静岡空港を発着する中国路線の冬ダイヤについて、3月28日までの期間中に全便が欠航することを明らかにしました。今回の決定は、中国東方航空が運航する寧波線と、北京首都航空の杭州線において、運休期間の延長が発表されたことによるものです。世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大が、地方空港の国際ネットワークに深刻な影を落としている実態が浮き彫りになりました。
ここでいう「冬ダイヤ」とは、航空業界において定期便の運航スケジュールを管理する単位の一つを指します。世界的な基準として毎年10月の最終日曜日から翌年3月の最終土曜日までと定められており、季節による需要の変動や気象条件に合わせて組まれるのが特徴です。今回はこの期間内の全便がストップすることになり、春以降の「夏ダイヤ」で運航が再開されるかどうかも、現時点では全く見通しが立たない不透明な状況が続いています。
SNS上では、このニュースに対して多くのユーザーから不安や落胆の声が寄せられていました。「静岡から中国へのアクセスが完全に閉ざされるのは大打撃だ」「楽しみにしていた旅行をキャンセルせざるを得なくなった」といった悲痛なつぶやきが目立ちます。その一方で、「感染拡大を防ぐためには、水際対策としての全便欠航は致し方ない英断だ」と、県の決定に理解を示す意見も数多く見受けられ、ネット上でも議論が白熱している印象です。
しかし、皮肉なことに足元の利用実績は絶好調の波に乗っていました。同日に発表された2020年1月の静岡空港の搭乗者数は、前年の同じ月と比べて18.9%も増加し、6万5159人を記録しています。これにより11カ月連続で前年の実績を上回る快挙を達成しただけでなく、1月期としては過去最多の数値を塗り替えました。インバウンド需要の高まりや地方空港としての利便性が定着しつつあっただけに、今回の急ブレーキは非常に悔やまれます。
内訳を詳しく見ていくと、日本国内を結ぶ国内線は前年同月比19.4%増の3万5638人となり、なんと45カ月連続で前年超えを果たす大健闘を見せました。また、海外を結ぶ国際線も18.3%増の2万9521人を集め、9カ月連続で前年の実績をクリアしています。このように素晴らしい成長を遂げていた静岡空港ですが、新型肺炎による渡航制限などの大打撃が本格的に数値へ反映されるのは、2月以降のデータからになると予想されます。
編集部の視点として、今回の全便欠航は地域の観光産業にとって計り知れない損失であると感じています。特に静岡は富士山を擁し、アジア圏からの旅行客に大人気のエリアであるため、国際線のストップは周辺のホテルや飲食店へダイレクトに響くでしょう。過去最高を記録した1月の勢いをここで止めてしまわないためにも、国内線のさらなる利用促進や、事態が終息した後のスピーディーなインバウンド回復に向けた準備が今こそ求められます。
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