スルガ銀行の2019年4〜12月期決算を徹底解説!実質業務純益32%減の背景と今後の黒字見通しに迫る

スルガ銀行が2020年2月14日に発表した2019年4月12月期の決算は、本業の収益力を示す「実質業務純益」が前年の同じ時期に比べて32%減の292億円となり、厳しい現状が浮き彫りになりました。実質業務純益とは、銀行が一般的な営業活動で稼ぎ出した純粋な利益のことで、企業の基礎的な体力を測る指標です。今回は子会社からの配当金が大きく減少したことに加え、メインの収益源である貸出金利息が目減りしたことが響いた模様です。

さらに詳細を見ると、グループ全体の最終的な儲けを表す連結純利益は194億円を確保し、融資の平均的な残高を示す貸出金残高(平残)は2兆7007億円を記録しています。一方で、回収が難しくなった借金を処理するための「実質与信費用」は78億円となりました。創業家向けの融資に関しては、将来の焦り付きに備えて蓄えていたお金(貸倒引当金)を払い戻したものの、シェアハウス問題などに端を発する投資用不動産ローンでは157億円の費用を計上しています。

こうした投資用不動産ローンを巡っては、元本の一部カットに応じた顧客の一部で返済がストップする事態も発生しています。ネット上やSNSでは「一時期の混乱から見れば踏みとどまっている印象」「不動産投資ローンの闇はまだ深いけれど、底打ちは見えてきたか」といった、現状を冷静に注視する声が目立ちました。信頼回復に向けた道のりは一歩一歩ですが、市場からはその動向に大きな関心が集まっているといえるでしょう。

私は、今回の決算は過去の不正融資問題の後始末が今なお尾を引いていることを証明していると感じます。強みだった投資用不動産融資のブレーキは痛手ですが、これらをいかにウミを出し切り、クリーンな地方銀行へと生まれ変われるかが今後の試金石です。地銀のビジネスモデル自体が過渡期を迎える中で、同行がどのような独自の付加価値を地域や顧客に提供していけるのか、その経営手腕を厳しくも期待を込めて見守りたいところです。

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通期予想は上方修正へ!貸出金利息の改善で黒字化への光

厳しい数字が並んだ一方で、同日はポジティブなサプライズも発表されました。2020年3月期通期の連結純利益予想について、従来の155億円から210億円へと大きく上方修正したのです。これは今後の貸出金利息が増加に転じる見込みであることや、実質与信費用が想定よりも低く抑えられる見通しになったことが要因とされています。最悪期を脱しつつある兆候とも捉えられ、今後のV字回復に向けて確かな光が見えてきたと言えます。

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