【2019年建築トレンド】石こうボード出荷量が2年ぶりプラス!住宅&非住宅の需要背景と今後の見通しを徹底解説

建築現場の必需品である「石こうボード」の需要が、にわかに活気を取り戻しています。石膏ボード工業会が2020年2月7日に発表したデータによると、2019年における国内の総出荷量は5億405万3000平方メートルに達しました。これは前年と比較して0.7%の増加を記録しており、実に2年ぶりに前年の実績を上回る形となったのです。

そもそも石こうボードとは、硫酸カルシウムを主成分とした芯材を特殊なボード用原紙で包んだ建材を指します。非常に優れた耐火性や遮音性を備えているため、私たちが暮らす住居の壁や天井の「下地」として広範囲に活用されているのが特徴です。この建材の出荷動きを見れば、現在の日本の建設業界がどれほど活発であるかを推し量ることができるでしょう。

今回の需要拡大を牽引した要因は、2019年の新設住宅着工戸数において、マイホームや分譲マンションの建設が順調に伸びたことにあります。SNS上でも「最近近所で新しい家やマンションの工事をよく見かける」といった声が上がっており、一般市民の肌感覚とも一致している印象です。

さらに、住宅分野だけでなく「非住宅」と呼ばれる商業目的の建築物も、出荷量の押し上げに大きく貢献しました。特に2020年夏の東京五輪の開催を控えて、2019年の秋頃までは宿泊施設や商業テナントなどの建設ラッシュが最高潮を迎えていたのです。街の再開発が目に見える形で進んだ時期であり、都市部のダイナミックな変化が数字に表れたと言えます。

編集部としては、この一見地味に思える建材の数字から、当時の日本経済の熱量がリアルに伝わってくる点に深く興味を惹かれます。オリンピックという巨大な国家イベントを目前に控え、インフラや観光資源の整備が急ピッチで進められた奇跡的なタイミングだったのではないかと強く感じざるを得ません。

しかしながら、この好調な波が今後も永続するわけではないようです。業界内では、2020年以降の住宅着工戸数は減少へと転じるという厳しい見方が大勢を占めています。同工業会のトップを務める須藤永作会長も、2020年の年間出荷量は大台である5億平方メートルを割り込む危険性が極めて高いと警鐘を鳴らしました。

ネット上では「五輪後の反動減は避けられない」「これからは新築よりもリフォーム市場に期待すべきだ」といった、先行きを不安視する冷ややかな意見も飛び交っています。建築需要のピークアウトが懸念される中で、関連業界がどのような次の一手を打つのか、今後の市場のパラダイムシフトから目が離せません。

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