スマホアプリで血圧を下げる時代へ!高血圧治療の常識を覆すキュア・アップの挑戦とSNSで話題の未来型医療

現代人を悩ませる代表的な生活習慣病である高血圧の治療に、今まさに新しい風が吹き荒れようとしています。医療系スタートアップ企業のCureAppは、スマートフォン向けアプリを用いた革新的な高血圧治療の臨床試験、いわゆる「治験」を開始しました。薬に頼ることなく日々の生活習慣を根本から見直すことで、血圧の数値を低下させる試みは世界初の試みとして注目を集めています。同社は2021年の薬事承認申請、そして2022年の医療機関向け発売を見据えて、着実に歩みを進めているのです。

今回のプロジェクトは自治医科大学との共同開発によって誕生し、すでに最終段階の治験へと突入しています。対象となるのは降圧薬、つまり血圧を下げるための薬をまだ服用していない高血圧の患者たちです。アプリを使用するグループ180人と、使用しないグループ180人の合計360人を登録し、指導開始から3ヶ月が経過した時点における「収縮期血圧」の変化を検証します。この収縮期血圧とは、心臓が収縮して血液を送り出したときの「上の血圧」を指す専門用語です。

国内12の医療機関が参加するこの治験は、2020年9月まで実施される予定となっています。仕組みはいたってシンプルで、患者が日々の血圧値や運動量、食事内容といったデータを端末に入力するだけです。すると、クラウド上に構築された高度な計算手順であるアルゴリズムが、個人の基礎情報や入力内容を瞬時に分析します。SNS上では「まるでお医者さんがポケットの中にいるみたい」「これならズボラな自分でも食事改善を続けられそう」と、期待の声が続々と上がっていました。

キュア・アップの佐竹晃太社長は、高血圧を引き起こす要因は人それぞれ異なると指摘します。だからこそ、蓄積されたデータから原因を特定し、一人ひとりに最適化された助言を送ることが重要です。たとえば塩分の過剰摂取が問題視される患者に対しては、昼食のタイミングで「サラダのドレッシングを我慢しましょう」といったピンポイントなメッセージが届きます。まるで画面の向こうに医師が寄り添ってくれているかのような、心強い感覚を得られる点が大きな魅力でしょう。

日本国内における高血圧の患者数は約4300万人にものぼり、まさに国民病と言っても過言ではありません。しかし、そのうち約3000万人という圧倒的多数の人々が、未治療のまま放置されているか、治療中でも血圧をコントロールできていない実態があります。薬の服用を途中でやめてしまったり、逆に薬に依存し続けたりする患者が多いのも深刻な問題です。減塩の重要性を頭では理解していても行動に移せない人々にとって、行動変容を促すこのアプリはまさに救世主と言えます。

個人的な視点としても、この取り組みは従来の医療が抱えていた「患者の自主性頼み」という限界を突破する素晴らしいイノベーションだと確信しています。病院の外にいる時間の行動をテクノロジーで支える視点は、今後の医療のスタンダードになるはずです。同社は他にもニコチン依存症向けアプリの薬事承認を2020年中に見込んでいるほか、非アルコール性脂肪肝炎、いわゆる「NASH」の治療用など、多くの開発計画を抱えています。これからの医療のデジタル化から、目が離せません。

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