世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、航空業界がかつてないほどの深刻な打撃を受けています。人々の移動が制限されたことで劇的な需要低迷が起こり、海外の大手航空企業が相次いで経営破綻に追い込まれました。
オーストラリアの大手航空会社であるヴァージン・オーストラリアは、2020年4月20日までに日本の民事再生法に相当する任意管理手続きの適用を申請いたしました。負債総額は約50億豪ドル、日本円にしておよそ3400億円に上る見通しです。
豪州政府に対して緊急の資金支援を要請していたものの、交渉は難航を極める結果となりました。ただし当面のフライト自体は維持される予定で、運航を続けながら再生の道を探ることになります。
一方ヨーロッパでも悲劇が起きています。ノルウェーの格安航空会社(LCC)として有名なノルウェー・エアシャトルは、パイロットや客室乗務員を管理するスウェーデンとデンマークの傘下4法人について破産手続きを行いました。
世界的な渡航制限によって飛行機がほとんど飛ばせない状況となり、資金繰りが一気に悪化したことが原因です。本国ノルウェーでの事業は政府の手厚い休業者支援策によって何とか維持されているものの、事実上の経営破綻状態と言わざるを得ません。
今回経営破綻したヴァージンは、イギリスの有名実業家リチャード・ブランソン氏が創業したヴァージン・グループのオーストラリア法人としてスタートしました。2000年に国内線へ参入して以来、圧倒的な低価格を武器に急速な成長を遂げたのです。
しかし近年は、台頭する他のLCCとの激しい価格競争に巻き込まれ、経営状態が徐々に悪化していました。そこへ今回のパンデミック(世界的な感染症の大流行)が追い打ちをかける格好となったわけです。
SNS上でもこのニュースは瞬く間に拡散され、大きな反響を呼んでいます。「あのヴァージンまでが破綻するなんて信じられない」「旅行好きとしては本当にショックだ」といった困惑と落胆の声が世界中から寄せられている状況です。
また「旅行業界や航空業界全体の未来はどうなってしまうのか」と、今後の世界経済に対する強い不安を吐露する書き込みも目立ちます。世界を自由に旅できる日がいつ戻るのか、誰もが固唾をのんで見守っています。
ここで注目すべき専門用語が「任意管理手続き」です。これは企業が自力での資金繰りに行き詰まった際、専門の管理人に経営を委ねて事業の再建や資産の売却を目指すオーストラリアの法制度を指します。
今回の危機は単なる一企業の経営失策ではなく、感染症がグローバル社会のインフラを破壊した象徴的な出来事だと感じます。移動の自由が奪われた現代において、航空業界の維持には一国にとどまらない国際的な手厚い支援体制が不可欠でしょう。
2020年4月27日現在も世界の航空網は分断されたままですが、この未曽有の試練を乗り越え、再び誰もが安心して空の旅を楽しめる日が訪れることを切に願ってやみません。
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