山形県の代名詞とも言えるさくらんぼの本格的な収穫シーズンが目前に迫ってきました。しかし、この時期が来るたび、産地の農業が抱える長年の課題、すなわち労働力不足が今年も深刻化しています。この状況を打開するため、山形県内の農業協同組合(JA)が、農家と働き手を結びつけるマッチングの取り組みを強化しています。これは、地域全体で特産品を守り、全国へ美味しいさくらんぼを届けるための重要な挑戦と言えるでしょう。
この労働力確保の取り組みでは、東根市などの主要な産地にあるJAが無料職業紹介の窓口を開設し、商業施設などへチラシを配るなどして幅広く求人を募っています。特に、柔軟な働き方を求める子育て中の女性や、経験豊富なシニア層を短期雇用で呼び込むことを目指しています。農家がこれまで親戚や知人に頼っていた収穫作業ですが、高齢化の波によりそれが難しくなり、昨年(2018年)からJAが本格的なマッチングに乗り出した経緯があります。
JA山形中央会のまとめによると、2019年5月24日時点で、農家からの求人は406人分に上ったものの、それに対する求職者は169人に留まっているのが現状です。作業は主に収穫と箱詰めがありますが、特に高所作業を伴う収穫作業を担える人が少なく、この時点で実際にマッチングが成立したのはわずか67人でした。昨年の同じ時期の実績と比べても、求職者の数は約半数程度に留まっており、中央会では「収穫の最盛期に向けて、なんとか働き手が増えてほしい」と、切実な期待を寄せています。
SNSでも、このニュースは大きな反響を呼んでいます。「大変な作業だと思うけど、短期でできるなら応募してみたい」「交通手段が確保できれば、ぜひ行ってみたい」といった、仕事内容への関心を示す声がある一方で、「地方での移動手段の確保が一番の壁だと思う」「高齢化は深刻。国がもっと本腰を入れて支援すべき」といった、課題の核心に触れる意見も多く見られました。交通の便が良い山形市内のJAでは求職者が求人を上回るケースもあるようですが、東根市などの他の地域では人手不足が解消されていません。
私自身の考えとしては、このJAのマッチング事業は、地方の短期的な季節労働力を確保する上で非常に有効な手段だと思います。しかし、多くの人が指摘するように、農園までの交通手段や、短期労働者のための宿泊施設といったインフラ整備が追いついていないことが、ボトルネック(障害)になっているのではないでしょうか。この問題を解決するためには、JAだけでなく、自治体も連携して、働き手が集まりやすい環境を整備する必要があるでしょう。
山形県が2019年5月28日に発表した今年の作柄予想は、例年並みとのことです。特に、さくらんぼの代表的な品種である佐藤錦の収穫は、2019年6月22日から26日が最盛期になると見込まれています。この甘くて美味しい「赤い宝石」を全国の食卓へ届けるためにも、多くの働き手が山形に集まり、農家の皆さんと喜びを分かち合えることを心から願ってやみません。
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