2019年07月03日より、東京都が企画した画期的な観光プロモーションがいよいよ幕を開けます。このプロジェクトは、海外から影響力のあるメディアやブロガーを招待し、東京の洗練された魅力と、日本の地方が持つ奥深い情緒を同時に体験してもらう試みです。単なる都市観光に留まらず、地方への誘客を強力に後押しする狙いがあるのでしょう。
今回のプレスツアーでは、東京で1泊した後に地方で2泊するという、非常に贅沢で中身の濃いスケジュールが組まれています。具体的には北陸地方や九州地方が目的地として選ばれました。SNS上では「東京の華やかさと地方の静寂、そのギャップがどう発信されるのか楽しみ」といった期待の声が早くも上がっており、海外の視点で綴られる日本の姿に注目が集まっています。
例えばフランスからのメディア関係者に向けては、文京区にある「六義園」を巡った後、熊本県の「阿蘇山」を目指すルートが用意されました。六義園は、江戸時代の情緒を色濃く残す「回遊式築山泉水庭園」という形式の庭園です。これは広い敷地を歩きながら、池や山などの変化に富んだ景観を順に楽しむ日本伝統の造園手法を指します。
歴史的な庭園の美しさに触れた後は、一気に九州へと飛び、阿蘇山の雄大な火口を視察します。静寂な都心の庭園から、地球の鼓動を感じるダイナミックな火山地帯へという対照的な体験は、訪日外国人にとって忘れられない衝撃を与えるはずです。こうした振り幅の大きい旅程こそ、多様性を求める現代の旅行者のニーズに合致していると言えます。
一方で、イギリスのメディア向けには、日本の歴史の中枢である「皇居」の見学と、金沢市の「兼六園」を組み合わせたルートが提案されました。兼六園は、広大さ、静寂さ、景観の美しさなど、優れた庭園に求められる6つの要素をすべて備えていることからその名がついた名勝です。日本の美意識の結晶とも言える場所を、彼らはどう描写するのでしょうか。
編集者としての私の視点では、この「東京プラス地方」という戦略は、リピーター層を増やすための非常に賢明な一手だと感じています。東京という玄関口を起点にしつつ、まだ知られていない地方の真価を海外メディアの言葉で語ってもらうことは、広告よりも深い信頼を勝ち取ることができるからです。この取り組みが、日本の観光立国化を加速させる原動力になるのは間違いありません。
2019年07月のこの夏、世界各地のブログやメディアが日本の魅力を一斉に報じ始めることでしょう。伝統的な美しさと最新の都市機能、そして雄大な自然が織りなすコントラストが、国境を越えて多くの人々の心を動かすはずです。ツアーを通じて発信される新しい日本の物語が、次の旅先を迷っている人々にとって最高の道標となることを期待して止みません。
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