【交遊抄】空手道の「誠の道」を胸に:IMV小嶋成夫会長が語る親友・勝見有氏との絆

2019年5月31日付けの記事では、株式会社IMVの会長兼最高経営責任者である小嶋成夫氏が、大学時代からの親友・勝見有(たもつ)氏との深い交友について、そのエピソードを披露されています。お二人の友情は、1954年に神戸商科大学(現在の兵庫県立大学)の学食での一言から始まったというのです。「空手やらへんか」という勝見氏の誘いを受け、何か運動を始めたいと思っていた小嶋氏は二つ返事で応じ、これが空手同好会発足のきっかけとなりました。この偶然ともいえる出会いが、小嶋氏の人生における大切な支えを生み出したのでしょう。

当時の練習風景は、現在の目から見れば驚くほど厳しかったことがうかがえます。校庭に埋めた「巻きわら」を相手に、石ころだらけの地面を裸足で突きや蹴りを行うという、まさに質実剛健な稽古に励んでいました。勝見氏はがっしりした体格で非常に真面目な人柄であり、優れたリーダーシップを発揮していたそうです。剣道部との交渉を通じて練習場所を確保するなど、皆をまとめるその手腕は際立っていたと拝察いたします。

また、学生時代に流行していた社交ダンスパーティーでは、お二人が「用心棒」として呼ばれることもあったといいます。トラブルが発生した際も、勝見氏は決して暴力に訴えることなく、その威圧感だけで場を収めていたそうです。このエピソードから、単なる武術の強さだけでなく、人間的な器の大きさ、そして何よりも**「誠の道」を重んじる空手の精神が、若い頃からお二人の行動規範となっていたことが強く感じられます。

その後、勝見氏は川崎重工業に長年勤務されました。そして小嶋氏が国際機械振動研究所(現IMV)の会社更生法申請に伴い、更生管財人という重責を担われた際、仕事の辛さを勝見氏に打ち明けたといいます。この困難な時期に、お二人は改めて空手の教えである「誠の道を守るべし」という精神を再確認し合ったそうです。会社再建という厳しい局面、特にリストラといった痛みを伴う対応においても、「誠意」を最優先したという小嶋氏の姿勢は、武道を通じて培われた揺るぎない信念の賜物でしょう。

小嶋氏は辛い時、勝見氏をはじめとする同好会の仲間たちと歌った「男一途」という歌を思い出すと語られています。「明日は晴(はれ)かよ茜雲(あかねぐも)」という歌詞が心に染み渡り、苦しい時には心の中で口ずさむことで困難を乗り越える力を得ているそうです。このような友情と、青春時代の誓いを核とした精神的な支えは、人生における財産に他なりません。SNS等でも、こうした「義理堅い」「清々しい」といった趣旨の反響が予想され、多くの方々の共感を呼ぶ美談でございます。

この記事を通じて、読者の皆様には、武道の精神がビジネスの世界、そして人生の岐路においてもいかに重要な羅針盤となりうるかを感じていただけたのではないでしょうか。現代社会において、利便性や効率性が追求されがちですが、小嶋氏と勝見氏が体現されているような「誠実さ」や「強い絆」**こそが、真の成功と心の平穏をもたらす鍵であると私は考えます。皆様も、自らの人生の「誠の道」を見つめ直すきっかけにしていただければ幸いです。

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