2020年に開催を控える東京五輪に向けて、東京都が着工を進めていた「カヌー・スラロームセンター」が遂にその姿を現しました。東京都江戸川区に誕生したこの新設会場では、2019年07月06日に華やかな完成披露式典が執り行われ、待ちわびた関係者やファンから熱い視線が注がれています。
本施設は、日本国内で初めて「人工的に激流を再現できる」画期的な競技コースとして、約73億円の巨費を投じて整備されました。2019年10月には本番を見据えたテスト大会の実施も予定されており、五輪本番に向けた準備が着々と進んでいる様子が伺えます。
コースの全貌は、全長約200メートル、平均幅10メートルという壮大なスケールを誇ります。特筆すべきは約4.5メートルの高低差で、ここへ毎秒約12トンという膨大な水量をポンプで送り込むことにより、深さ約1.5メートルの力強い流れが生み出される仕組みです。
カヌー・スラロームとは、激流の中に吊るされたゲートを順に通過し、その速さと正確さを競う競技です。今回のコースでは、水中に配置されたブロックのレイアウトを調整することで、自然界さながらの複雑な渦やうねりを自在に作り出すことが可能となっています。
メダリストも太鼓判!五輪後のレジャー活用にも期待が高まる新スポット
式典には小池百合子都知事も登壇し、「水上スポーツだけでなくレジャーの拠点としても、多くの方々に親しんでいただきたい」と、都民の新たな憩いの場となることへの期待を語りました。この施設は単なる競技会場に留まらない、多面的な魅力に溢れています。
デモンストレーションでは、2016年08月のリオデジャネイロ五輪で銅メダルに輝いた羽根田卓也選手らが実際にカヌーで激流に挑みました。カヌーを巧みに操り、上下左右に揺れながら水しぶきを上げる姿は圧巻の一言で、会場からは大きな拍手が沸き起こりました。
SNS上では「ついに日本にも人工コースが!」「羽根田選手の活躍が楽しみすぎる」といった五輪への期待感に加え、「ラフティングができるならぜひ行ってみたい」といった一般利用を心待ちにする声も多く見受けられ、早くも大きな注目を集めているようです。
大会終了後は、国際大会の招致はもちろんのこと、一般の方がラフティングなどのアクティビティを楽しめるレジャー施設へと生まれ変わる予定です。さらに、その特殊な環境を活かして、警察や消防などによる水難救助訓練の場としての活用も検討されています。
目標とする年間来場者数は10万人と設定されていますが、年間の収支は約1.9億円の赤字が見込まれるという厳しい側面も孕んでいます。しかし、都内の一等地にこれほど本格的な水上施設が誕生したことは、競技の普及と防災力の向上において極めて意義深いと感じます。
一部の管理棟については、施工業者の経営破綻により2019年12月の完成へとずれ込みますが、競技コース自体は既に2019年05月末に完成しています。この新たな「水の舞台」が、日本に新たなスポーツ文化を根付かせる起爆剤となることを願ってやみません。
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