OJTはもう古い?スマホで学ぶ「マイクロラーニング」が若手社員の教育現場を変える理由

若手社員の育成において、長らく王道とされてきた手法といえば「OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」でしょう。これは上司や先輩が実務を通して手本を見せ、説明を行い、実際にやらせてみた後にフィードバックを行うという伝統的な教育スタイルです。そのルーツは1914年頃の第一次世界大戦期、アメリカの造船会社で考案されたものと言われており、100年以上の歴史を誇る極めてスタンダードな手法といえます。

しかし、現代のビジネス現場では、この伝統に変化の兆しが見え始めています。教わる側の若者たちからは、密なコミュニケーションを伴う指導を「強制されている」と感じ、窮屈に思う声も少なくありません。SNS上でも「自分のペースで進めたい」「上司との距離感が近すぎて疲れる」といった本音が散見されます。こうした背景から、従来の徒弟制度のような教育とは一線を画す、新しい学びの形が注目を集めるようになりました。

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隙間時間を活用する革新的手法「マイクロラーニング」の台頭

今、教育現場で急速に普及しているのが「マイクロラーニング」という手法です。これは5分程度の短い空き時間を利用し、スマートフォンやPCを使って学習するスタイルを指します。具体的には、営業活動における顧客への質問のコツや傾聴の姿勢、商談内容の要約といった細かなノウハウを、数分の動画に凝縮して視聴します。まさに現代のデジタルネイティブ世代に最適化された学習法といえるでしょう。

研修支援事業を展開するサイコム・ブレインズ(東京都千代田区)の川口泰司取締役は、この手法を「グーグル検索のように、必要な情報をその場で得るスタイル」と分析しています。2019年08月25日現在、テクノロジーの進化と共に学びの形もアップデートされるのは当然の流れかもしれません。子供の頃からインターネットに親しんできた世代にとっては、誰かに拘束されるよりも独学で効率的に知識を吸収する方が、心理的なハードルも低いようです。

一方で、この状況は「教える側の能力低下」という深刻な課題も浮き彫りにしています。若手からは「先輩の説明が一方的で退屈」「教え方が雑すぎる」といった厳しい指摘が相次いでいます。日々の業務に追われ、後進を育てる余裕を失った指導者が増えているのではないでしょうか。100年続いてきたOJTの土台が揺らぎ始めている今、私たちは単なる効率化だけでなく、人と人が向き合う教育のあり方を再定義すべき時期に来ていると感じます。

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