プリンターや複合機の分野で世界をリードするOKIデータが、さらなる事業基盤の強化を目指して新たな布陣を敷きました。2019年10月01日付で発表された人事異動では、トップマネジメントの役割分担が大きく刷新されています。中でも注目すべきは、代表取締役兼社長執行役員である波多野徹氏が、新たに「企画管理本部長」を兼務する点でしょう。経営の舵取りを行うトップが自ら経営戦略の心臓部を担うことで、意思決定の迅速化を図る狙いが見て取れます。
今回の組織改編に伴い、これまで企画管理本部長を務めていた取締役兼常務執行役員の高沢司氏は、オキ・ヨーロッパの社長に就任されました。欧州市場はデジタル化が進む一方で、高品質な印刷需要が根強く残る非常に重要なマーケットです。経営の中枢を知り尽くした高沢氏が現地トップに座ることは、グローバル展開を加速させる上で極めて合理的な選択と言えます。SNS上では「現場と経営の距離が縮まるのでは」といった期待の声が寄せられており、注目度は高まっています。
経営のスピード感を高める兼務体制のメリットとは
ここで言う「企画管理本部」とは、企業の予算策定や中長期的な戦略立案、さらには経営資源の配分などを司る、いわば「軍師」のような役割を果たす部署のことです。社長がこの役職を兼ねることで、現場の課題がダイレクトに経営判断へ反映されるメリットがあります。変化の激しい現代のビジネス環境において、トップが直接数字と戦略を握るスタイルは、無駄を削ぎ落とした筋肉質な経営を実現するための強力な一手となるのではないでしょうか。
私個人の見解としては、今回の人事はOKIデータが「攻め」と「守り」の両輪を強化した印象を強く受けます。波多野社長が国内の経営効率を徹底的に磨き上げる一方で、経験豊かな高沢氏が欧州の拠点を統括する体制は、非常にバランスが良いと言わざるを得ません。既存の事務機ビジネスから、特殊印刷や産業用ソリューションへのシフトを鮮明に打ち出している同社にとって、この人事こそが次なる飛躍への号砲となるに違いないでしょう。
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