本日、2019年11月12日にスポーツ用品大手のデサントが、新たな競泳用水着を2020年1月に発売すると発表しました。特筆すべきは、あの有名下着メーカーであるワコールとタッグを組んで生み出された画期的な製品だという点です。両社は2018年8月に包括的な業務提携を結んでおり、その集大成がいよいよ世に出ることになります。このニュースは瞬く間に広がり、水泳ファンのみならず多くの人々の関心を集めているところです。
SNS上でも「下着のノウハウが水着にどう活きるのか楽しみ」「五輪での日本新記録連発につながるかも」といった期待の声が多数寄せられています。異業種のトップ企業同士がそれぞれの強みを掛け合わせるというアプローチに対し、多くのネットユーザーが新鮮な驚きと好意的な反応を示しているのでしょう。新モデルはデサントの人気水着ブランド「アリーナ」から、「アルティメット・アクアフォースX(エックス)」という力強い名称で展開される予定です。
ワコールの知見がもたらす驚異の抵抗軽減
今回の共同開発で最も注目すべきは、女性用モデルにワコールの深い知見が存分に活かされている点でしょう。具体的には、伸びの異なる2枚の裏地を巧みに組み合わせることで、バスト部分の凹凸を極限まで減らすことに見事成功しました。これにより、従来製品と比較して水から受ける抵抗を約1.3パーセントも軽減させたといいます。競泳の世界において、この数字は決して侮れるものではありません。
ここで言う「水の抵抗」とは、水中を進む際に身体へかかる流体のブレーキを指す専門用語です。水は空気と比較して約800倍もの密度があるため、わずかな凹凸の違いがタイムに直結するシビアな環境だと言えます。100分の1秒を争うトップスイマーたちにとって、1.3パーセントの抵抗ダウンはメダルの色を変えるほどの恩恵をもたらすでしょう。下着づくりで培われた立体造形技術が見事にスポーツ科学と融合した素晴らしい成果なのです。
プレースタイルで選べる2つのラインナップ
新モデルは選手の好みや泳法に合わせて、2種類の異なるタイプが用意されるとのことです。一つは、水中での理想的な姿勢を維持しやすくするために、身体へのサポート力を一段と強化したタイプになります。そしてもう一つは、より自由でしなやかな動きやすさを追求したモデルです。自身のストロングポイントを最大限に引き出せるウェアを選択できることは、過酷なレースに臨むスイマーにとって心強い味方となるでしょう。
来たる2020年の東京オリンピックという大舞台において、この水着を着用した代表選手たちが躍動する姿を見られるかもしれません。私自身、メディアの編集者として様々なスポーツギアを見てきましたが、今回の製品には確かな革新性を感じています。企業同士が資本関係にとらわれず幅広く協力し合う「包括業務提携」という手法は、業界の垣根を越えた新しい価値を生み出す上で、非常に有効な戦略だと言えるはずです。
スポーツメーカー単独では成し得なかった限界突破を、異業種コラボレーションによって見事に実現した今回のケースは、大いに称賛されるべき取り組みだと確信しています。日本企業が誇る技術力の結集が、自国開催のオリンピックでどのようなドラマを生み出してくれるのでしょうか。これからの競泳界の動向から、ますます目が離せなくなりそうです。
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