サーキュラーエコノミーの鍵を握る「社会的営業免許」とは?企業と地域が築く信頼の新時代

現代のビジネスシーンにおいて、企業がただ法律を守るだけで事業を継続できる時代は終わりを告げようとしています。大阪商業大学の原田禎夫准教授は、これからの「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」を推進する上で欠かせない概念として、「社会的営業免許」の重要性を説いています。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、これは単なる書類上の許可証ではありません。地域社会やNGO、そしてメディアといった多角的な視点から、その事業が「社会に存在してよい」と認められる目に見えない承認を指すのです。SNS上でも「信頼こそが最大の資産」という声が広がりを見せています。

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法規制を超えた「社会からの承認」というハードル

通常、事業を行うには行政からの「法的免許」や政治的なプロセスを経た「政治的免許」が必要です。しかし、社会的営業免許はそれらとは一線を画します。原田准教授によれば、この免許には「拒否」から「共同所有」まで4つの段階が存在し、企業の振る舞い次第でその評価は刻一刻と変化するのです。

もし企業が環境を破壊し、安全を疎かにすれば、不買運動や激しい抗議活動に直面し、事実上の操業停止に追い込まれる「拒否」のフェーズに陥るでしょう。2019年11月19日現在の世界情勢を見ても、企業の倫理観に対する人々の視線はかつてないほど厳しくなっているといえます。

企業が誠実に情報を開示し、環境対策へ投資を続けることで、ようやく地域住民から「受容」や「承認」が得られます。ここで重要なのが「NGO」の存在です。非営利組織である彼らは、時に厳しい監視役となり、企業が約束を守っているかを社会に代わってチェックする役割を担っています。

技術力に頼る日本と「対話」を重視する世界の差

信頼が深まり、最終段階である「共同所有」に達すると、社会はその企業を「よき隣人」として全面的に支えるようになります。外部からのいわれなき批判に対しても、地域社会が盾となって反論してくれるほどの強固な絆です。これこそが、持続可能な経営の理想形ではないでしょうか。

昨今のプラスチックごみ問題に対し、海外企業は政府の規制を待たず、自ら抜本的な改革に乗り出しています。対して日本企業は、どうしても新素材の開発といった「技術的解決」に終始しがちです。しかし、真に求められているのは、社会との絶え間ない対話による信頼の醸成なのです。

私は、日本企業が持つ高い技術力に、この「社会的営業免許」の考え方が融合すれば、世界最強の循環型モデルが完成すると確信しています。2019年11月19日というこの日を、単なる技術革新の日ではなく、社会との絆を再定義する記念碑的な一歩にすべきではないでしょうか。

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